はじめに
PDF XChange Editorは、軽量でありながら高機能なPDF編集ソフトとして多くのユーザーに支持されています。
本記事では、公式インストール手順の詳細から、実際に「PDFを簡単変換」する際の具体的な使い方、そして作業効率を大幅に向上させるヒント集までを網羅します。
デスクトップ環境に新しくPDF XChangeを導入したばかりの方や、既に使っているがもっと使いこなしたい方にとって、役立つ情報が満載です。
PDF XChange とは
- 軽量なPDFビューアと編集ツール
- 文字・画像・注釈の追加・編集が可能
- PDF → Microsoft Office(Word, Excel, PowerPoint)へ変換
- PDF を画像・テキスト・HTML・SVG などにエクスポート
- OCR(文字認識)対応(有料版のみ)
- Windows専用(Linux/Mac向けは非公式対応がある)
主な魅力は、Adobe Acrobatに匹敵する機能を低価格で提供している点です。機能ごとに有料パッケージが用意されており、必要な機能だけを購入できる構成が特徴です。
公式インストール手順
1. システム要件
| バージョン | OS | 必要ディスク容量 | 推奨ハードウェア |
|---|---|---|---|
| 10.0 以降 | Windows 7 / 8 / 10 / 11 | 200 MB | 1 GHz CPU, 1 GB RAM(32‑bit)/ 2 GB RAM(64‑bit) |
備考:64‑bit版は 32‑bit OS で動作しますが、逆は不可です。
2. ダウンロード
- PDF XChange Editor の公式サイト(https://www.tracker-software.com)へアクセス。
- Products(製品)> PDF XChange Editor を選択。
- 「Download」ページで PDF XChange Editor Pro と PDF XChange Editor Standard のリンクを確認。
- 無料トライアルは 30 日間 有効。
- 32-bit 用と64-bit 用のインストーラを必要に応じてダウンロード。
3. インストール
- ダウンロードした
.exeをダブルクリック。 - UAC(ユーザーアカウント制御)で許可します。
- インストーラウィザードの手順に従い、
- インストール先フォルダ(デフォルトで十分)
- ショートカット の作成(デスクトップ、スタートメニュー)
- 「次へ」→「インストール」 をクリック。
- インストール完了 すると、設定ウィザードが自動的に起動。
ヒント:
・「追加機能の選択」画面で「PDF の変換」や「OCR」が必要な場合は、チェックボックスをオン。
・「シェアドライバー」のアップデートは後日 Windows ストアから適宜実施。
4. 初回起動の設定
- 起動後、設定(Tools > Preferences) へ移動。
- General → Start with last session をオンにすると、前回の作業内容が続きます。
- Convert → Conversion settings で出力形式をカスタマイズ(例:PDF → Word、画像 → JPEG)。
- メニューバーの Add button から「Export」や「Save As」をドッキングさせると、作業が楽になります。
基本的なPDF変換機能
PDF → Word(.docx)
- File > Save As から Microsoft Word (*.docx) を選択。
- 変換オプション(「テキストレイアウトの保持」など)を確認し、OK。
- 変換速度はページ数・画像量により2~10 秒が目安です。
注意:有効なOCRが組み込まれていない場合、スキャンした文書は図として保持されます。OCRは PDF XChange Editor Pro でのみ利用可能。
PDF → Excel(.xlsx)
- File > Export > Export to Microsoft Excel を選択。
- 「テーブル検出」をオンにすると、PDF 内の表を自動で分離。
PDF → 画像(JPEG/PNG/TIFF)
- File > Export > Export to Image を選択。
- Format を好きな画像形式に設定。
- 選択したページのみエクスポート、またはすべてページを一括エクスポートが可能。
PDF → テキスト(.txt)
- File > Export > Export Text。
- 文字エンコーディング(UTF‑8/Shift_JIS)を選択し、OK。
OCR(Optical Character Recognition)
- Advanced OCR(Pro版)で画像・スキャン文書を検索可能なテキストへ変換。
- Tools > OCR → OCR Recognize で実行。
- 言語パックを追加すると多言語に対応。
PDF XChange ヒント集
1. キーボードショートカット
| コマンド | ショートカット |
|---|---|
| 新規作成 | Ctrl + N |
| 開く | Ctrl + O |
| プリント | Ctrl + P |
| 変換を開く | Ctrl + E |
| OCR 実行 | Alt + O |
| 注釈追加 | Ctrl + H |
| コメントを表示/非表示 | Ctrl + C |
カスタムショートカットは Edit > Preferences > Keyboard で設定可能。
2. 変換レイアウトのカスタマイズ
- Tools > Preferences > Convert で Default layout を設定。
- 例:Word変換時にテーブルを保持、画像変換時に解像度を300 dpi など。
- 変換タスクごとに Profile を作成し、ボタンにドラッグで割り当てればワンタッチで実行。
3. バッチ処理
PDF XChange Editor は COM オブジェクト と PowerShell スクリプトでバッチ変換が可能。
# PowerShell 例:複数PDFをWordに変換
$files = Get-ChildItem "C:\PDFs\*.pdf"
foreach ($f in $files) {
$app = New-Object -ComObject "PDFXChange.Editor"
$doc = $app.Open($f.FullName)
$outPath = "$($f.Directory)\$($f.BaseName).docx"
$doc.ExportToWord($outPath, 1) # 1=Keep layout
$doc.Close()
}
$app.Quit()
注意:
ExportToWordの第2引数1は「レイアウト保持」を意味します。
4. スクリプト連携
- Python:
pywin32で COM 呼び出し。 - Batch Script:
cscript /nologoを使い VBS 経由で変換。
5. UIカスタマイズ
| カスタマイズ項目 | 手順 |
|---|---|
| フォントサイズ | Tools > Preferences > Display |
| ツールバーの追加 | Tools > Customize Toolbar |
| タブ表示 | Tools > Preferences > Appearance > Tab Style |
タブに「変換」や「OCR」をドラッグすると、メニューから速くアクセスできます。
6. プラグイン・サードパーティツール
| プラグイン | 主な機能 | 互換性 |
|---|---|---|
| PDF‑XChange‑Batch | スキャン用バッチ変換 | Pro 版 |
| XToolbox | 変換・印刷を一括サポート | Standard/Pro |
| PDF Converter Ultimate | PDF → Image/Word/Excel | Standard/Pro |
公式サイトの「Tools / Extensions」から入手可能です。
7. セキュリティと署名
- PDF 署名の検証は View > Signatures からリアルタイムで確認。
- 変更を検知した場合は自動で警告表示。
- Encryption(ワードパスワード)も Tools > Encrypt/Protect で設定。
8. ライセンス管理
- プロダクトキー はインストール時に入力、または Tools > Register で管理。
- ライセンスは 25 個まで 同時に有効;エンタープライズ版は ライセンスサーバ で一元管理。
9. バックアップ
- エディタの設定は Windows レジストリに保存されるため、regedit でエクスポート(
HKEY_CURRENT_USER\Software\Trapped\PDFXchange) - 変換設定は PDFXChange\Export Settings.xml に保存。
よくある質問(FAQ)
| 質問 | 回答 |
|---|---|
| PDF XChange Pro の OCR は Windows 11 で動作しますか? | はい、Windows 10 以降で正常に動作します。 |
| 無料版では PDF → Word はできない? | 無料版でも変換は可能ですが、テキストのレイアウト保持は不十分です。 |
| PDF 変換時にフォントが失われることがありますが、対策は? | フォント埋め込みを有効にし、Tools > Preferences > Fonts でフォント置き換え設定。 |
| バッチ変換で変換途中にエラーが出る場合の対処は? | COM スクリプトの例外処理を追加し、失敗したファイルを別フォルダに移動。 |
| PDF の暗号解除はどうしたらいい? | ライセンス認証済み Pro 版で Decrypte オプションを使用。 |
まとめ
PDF XChange Editor は「シンプルなビューア」から「高度な変換エンジン」まで、幅広い作業を1つのアプリで完結できる点が魅力です。
本記事で紹介した公式インストール手順に従い、必要機能を選択すると、PDF 変換がよりスムーズに行えます。
さらに、キーボードショートカットやバッチ処理、スクリプト連携などのヒントを取り入れることで、業務効率を飛躍的に向上させることができます。
ぜひ、日々の PDF 業務に活用してみてください。祝あなたの業務がもっと軽やかに。


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