pdf zip 圧縮で失敗しない!初心者でも実践できるファイルサイズ縮小徹底ガイド

イントロダクション

PDFは「Portable Document Format」の略で、文字・画像・レイアウトを一定のフォーマットで保管します。こうした万能さゆえに、資料やレポート、契約書などを送付・共有する際に最もよく使われるフォーマットです。しかし、PDFは情報が多いほどサイズが大きくなりがちで、メールの添付やクラウドのアップロードで制限に引っかかることがあります。
そんな悩みを抱えて「PDFを zip で圧縮しても失敗する」「圧縮率が思ったほどだめ」…という人も多いはず。
この記事では、初心者でも手軽に実行できる「PDFを zip 圧縮して失敗しない」ための基本戦略から、実際に動くツール、設定手順、よくあるトラブル対処法までを徹底解説します。


1. なぜ PDF が大きくなるのか?

「圧縮」「ファイルサイズ縮小」の言葉に惑わされず、まずは「PDFサイズの構造」を理解しましょう。

要素 内容 サイズへの寄与
テキスト 文字列+フォント情報 文字数に比例
画像 JPEG/PNG/TIFF 等 画質・解像度が高いほど大きい
埋め込みオブジェクト フォント・サウンド・マクロ それぞれが別途バイナリデータ
ページレイアウト 描画命令 ページ数が増えると単調に増加
暗号化/セキュリティ 設定を強化すると余計なデータが付く 有効→サイズ増加
  • フォントの埋め込みは見た目を保つために必要ですが、大きなフォントファイルは数 MB にもなることがあります。
  • 高解像度画像(300 DPI 以上)は特にサイズが膨らむ。
  • コメント・メタデータも時に余計なデータとなります。

2. 圧縮を失敗にしない、押さえておくべきポイント

ツールの選定

  • 無料・オープンソース:PDFsam、Ghostscript、Inkscape(ベクタ化後に圧縮)
  • プロ向け:Adobe Acrobat Pro、Nitro PDF、Foxit PhantomPDF

圧縮前に確認する項目

項目 チェックポイント 失敗回避策
ファイル形式 PDF/A、PDF/UA など 変換している場合は互換性を確認
画像解像度 300 DPI 以上なら 150 DPI 以下に 画像編集ソフトでリサイズ
フォント埋め込み 必要か? 使わないフォントは除外
セキュリティ設定 パスワードや制限付き 解除して圧縮後再設定
メタデータ 不要データが含まれていないか バージョン情報やコメントを削除

圧縮方法の分類

方法 特徴 失敗しやすいケース
リサンプリング 画像を低解像度に再生成 画像が失われる
フォント削減 フォントを最小化 ページの文字表記が崩れる
不要オブジェクト除外 メモリ上に残っているオブジェクトを削除 PDFが壊れる
ZIP圧縮 ファイル全体をアーカイブ ZIP 内に余分なファイルがある

3. 失敗しない圧縮手順 – 代表的なツール3選

3.1 ここまでの手順を手軽に行える「オンラインフリーサービス」

ツール 料金 主な圧縮方法 容易さ 失敗しないコツ
PDF Compressor 無料 画像リサンプリング、フォント削除 ★★ 最大圧縮率 を選択
Smallpdf 30日間無料 画像圧縮、不要文字除去 ★★★ 原稿の「元に戻す」機能を利用
ILovePDF 無料枠 2枚/月 画像リサイズ、メタデータ削除 ★★ 「設定」を必ず確認

備考:オンラインサービスは機密データに対して不安がある場合は利用を避けるか、VPN で接続してください。

1-1. Smallpdf での手順

  1. Smallpdf.com へアクセスし、メニューバーの Compress PDF をクリック。
  2. PDF をドラッグ&ドロップ。
  3. 「標準の圧縮」か「高速の圧縮」を選択。
  4. 圧縮完了後、ダウンロード

この際、画像の解像度が 300 DPI 以上だった場合でも「高速圧縮」が 150 DPI に落とし込むので、画像が鮮明さを欠く可能性があります。必要なら画面下部の「設定」から解像度を変更してください。

3.2 デスクトップアプリ「Adobe Acrobat Pro」で行う安全圧縮

Adobe Acrobat Pro は業務用として広く使われ、圧縮オプションが多彩です。

2-1. 圧縮のステップ

  1. Acrobat を起動し、ファイル > 開く で対象 PDF を読み込む。
  2. ツール > PDF を最適化 を開く。
  3. 画像 タブで 解像度圧縮方法 を設定。
  4. フォント タブで 埋め込みを除外
  5. 保存 で新しいファイル名を指定。

チェックポイント

  • 「フォントを埋め込む」設定は、受信側に相応のフォントがある場合に強制しない方がサイズを抑えられます。ただし、PDF を別環境で開く際に文字化けが起きることがあります。
  • 「メタデータの削除」を必ず行ってください。

3.3 無料・オープンソース「Ghostscript」を使った圧縮

コマンドラインに不安のある初心者には少々難しいですが、バッチ処理や繰り返し仕事に最適です。

gs -sDEVICE=pdfwrite \
   -dCompatibilityLevel=1.4 \
   -dPDFSETTINGS=/ebook \
   -dNOPAUSE -dQUIET -dBATCH \
   -sOutputFile=output.pdf \
   input.pdf
  • PDFSETTINGS の値は次の4つがあります。
    • /screen (最低品質、最高圧縮)
    • /ebook (平均品質)
    • /printer (印刷品質)
    • /prepress (プリペアレイアウト品質)

失敗防止

  1. input.pdf のバックアップを必ず作成。
  2. 出力ファイル名を別ファイルに設定し、上書きしない。
  3. コマンドに -dPDFFitPage を追加するとページサイズも最適化できます。

4. よくあるトラブルと対処法

失敗例 原因 対処策
圧縮後に文字化け フォント削除後に参照できない font 必須フォントを残す、または Web 字体へ変換
画像が消える 画像がベクタ化されていない 画像を別途再圧縮 (JPEG → 80%)
PDFが開けない 再圧縮に失敗したメタデータ pdfinfo で確認、pdfrepairtool を試す
ZIP 内に不要ファイルが残る ZIP 圧縮時に元ファイルがそのまま入る zip コマンドで -j でファイル名のみ抽出
メールサーバで拒否される 実際の圧縮率が見合わずに失敗 小分けに送信、またはクラウドにアップロード

5. さらにスリム化したい! 2 つのハイレベルテクニック

5-1. 画像のベクタ化

  • 画像がスキャンデータや図表の場合、SVG などのベクタ形式に変換すると圧縮率が飛躍的に上がります。
  • Adobe Illustrator や Inkscape で Image Trace を実行し、後から PDF 化。

5-2. オフライン 圧縮+ パス圧縮

  1. PDF をオフラインで Ghostscript 圧縮。
  2. 圧縮後の PDF を 7z最大圧縮 (LZMA) で再アーカイブ。
  3. 送信時は ZIP ではなく 7z アーカイブを使用。

補足:7z で圧縮したときはパスが必須なケースがあります。不要なサブディレクトリは -mx=9 で削除しておくとさらに小さくなります。


6. まとめ

  • PDF の大きさは主に画像とフォントに起因
  • 失敗しない圧縮は「先に構成要素を把握し、適切なツールと設定を選ぶ」ことから始まります。
  • 初心者向け なのは Smallpdf などのオンラインサービス。
  • より精密な制御 が必要なら Adobe Acrobat ProGhostscript を使い分けると良いです。
  • トラブル時は必ずバックアップ
  • 画像のベクタ化やパス圧縮でさらにサイズを削減可能。

まずは「PDFの構成」を把握し、手順 3 で示したツールを使って「失敗しない圧縮」を実現してください。初心者の方でも数回の試行で安定して短時間に圧縮できるようになるはずです。成功の鍵は「圧縮後の品質チェック」も忘れないこと。 Happy PDF Compress!

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