Windows 10でPDFにパスワードを設定する方法
パスワード付きPDFを使うと社内資料や個人情報を安全に共有できます。
今回はWindows 10環境で簡単にパスワード設定する手順と、作業を効率化するおすすめツールを紹介します。疑問点を一つずつ解決しながら進めていきましょう。
まずは、PDFパスワードの種類と用途を把握する
PDFは暗号化機能を利用してアクセス制限をかけます。主に次の2種類があります。
| 種類 | 用途 | 注意点 |
|---|---|---|
| ユーザーパスワード(開封パスワード) | ファイルを開くだけでもパスワードが必要。 | 無料ツールで簡易設定は可能だが、セキュリティレベルは低め。 |
| オーナーパスワード(権限制御) | 印刷・編集・コピーなどの権限を制御。 | パスワード無しでもユーザーがファイルを開けるが、許可されていない操作は不可。 |
業務用に配布する場合は「ユーザーパスワード」を設定し、必要に応じて「オーナーパスワード」も一緒に設定します。
Step1:PDFを開いてパスワードを設定する(Adobe Acrobat Reader DC)
Adobe Acrobat Reader DCは無料でインストール可能で、Windows 10 に最適です。手順は以下の通りです。
-
Adobe Acrobat Reader DC を起動
- 初めての場合は公式サイト(https://www.adobe.com/jp/acrobat/free-pdf-reader.html)からインストールしてください。
-
パスワード設定したい PDF を開く
-
ファイル > プロパティ
- 「保護」タブを選択します。
-
「変更の権限を制限」
- 「ユーザーパスワードの設定」にチェックを入れて、パスワードを入力
- 必要なら「印刷・編集・コピー」などの権限を設定(オーナーパスワード)
-
適用 > OK
- ファイルを上書き保存するとパスワード付きになります。
ポイント
- パスワードは 英数字と記号を組み合わせる ことで、推測されにくくなります。
- 16文字以上を推奨。
ただし、Acrobat Reader だけでは暗号化レベルが 128bit で、強固な安全性を求める場合は専用ソフトが便利です。
Step2:無料のツールで高速にパスワードを掛ける(PDF24 Creator)
PDF24 Creator は Windows で無料利用できるマルチ機能 PDF ツールです。PDFをドラッグ&ドロップで簡単にパスワード設定できます。
| ファンクション | 手順 | 補足 |
|---|---|---|
| パスワードを設定 | 1. PDF24 Creator を起動 2. 「PDF を保護」アイコンをクリック 3. 目的の PDF ファイルをドラッグ 4. 「ユーザー / オーナー パスワードを入力」 5. 「保存」 |
ダウンロードは公式サイトから。 「保護」アイコンは「PDFを保護」や「PDF Encryption」等と表記されます。 |
このツールは高速に処理できるので、複数ファイルをまとめて変換・保護したいときに最適です。
デメリット:設定できる暗号化レベルは 128bit で、Adobe Acrobat よりはやや低いですが、一般的な利用では十分です。
Step3:業務で大量加工したいなら「PDF Tools Pro」を使う
業務で毎日数十〜百件の PDF にパスワードを設定する場合、バッチ処理があると手間を大幅に削減できます。**PDF Tools Pro(PDF‑Pro)**は以下の特徴があります。
- ドラッグ&ドロップでバッチ設定
- 自動で暗号化レベル 256bit の設定が可能
- カスタムレポート(対象ファイル、設定内容、処理時間)
使い方(簡易版)
- PDF‑Pro をインストール(公式サイト https://pdf‑pro.com/ から)
- **「パスワードの追加」**タブを選択
- 「ファイル/フォルダ追加」から処理対象を選択
- ユーザー/オーナーのパスワードを入力
- 「処理開始」 ボタンをクリック
- 指定フォルダに処理済み PDF が保存される
ヒント
- 大量ファイルを処理する際は 「パスワード生成」 機能で一括パスワードを自動生成し、外部で管理(Excel 等)すると安全性が上がります。
- ファイル名変更オプション(例:
original.pdf→original_pass.pdf)も設定可能です。
補足:PDFパスワードを忘れたときの対処法
- パスワードを共有する際は、別途メッセージングアプリでパスワードを送るか、暗号化された管理ツール(1Password、LastPass)に保存してください。
- パスワードを失くした場合、破壊的なリストアはほとんど存在しません。
- Windows 標準の「コマンドプロンプト」で
icacls等を使って アクセス権限のリセット はできますが、PDF 自体のパスワードは変わりません。
よくある質問(FAQ)
| 質問 | 回答 |
|---|---|
| PDF のパスワードはどこまで安全? | 128bit は基本的に十分。256bit が推奨。 |
| 複数のユーザーが同じパスワードで共有できる? | はい、共有パスワードを別途管理すれば OK。 |
| モバイル端末でパスワード付き PDF を開くには? | iOS/Android の公式 Acrobat App は対応。 |
| PDF をパスワード解除したい? | パスワードを忘れた場合、元のパスワードがなければ解除は不可。 |
| パスワード付き PDF を印刷したい? | オーナーパスワードで印刷権限を許可しておく必要があります。 |
まとめ:セキュアに、かつ手軽にパスワード設定を行うために
| ツール | 長所 | 限界 |
|---|---|---|
| Adobe Acrobat Reader DC | 標準機能で確実・簡単 | 構文制限があまり柔軟ではない |
| PDF24 Creator | 無料・高速・簡単バッチ | 暗号化レベルが 128bit |
| PDF Tools Pro | 256bit、バッチ処理、レポート | 有料だが業務効率化に最適 |
日常的にパスワード付き PDF を扱う業務であれば、まずは PDF24 Creator で手軽に始め、業務が拡大した際にプロフェッショナルツールへ移行すると良いでしょう。
セキュリティは「ファイル自体」を守るだけでなく、「パスワードの管理」も同等に重要です。しっかり運用ルールを整え、安心して情報共有を行ってください。


コメント