初心者でもすぐに試せる!
PDFでフチなし印刷を実現するためのステップバイステップガイド
フチなし印刷って何?
印刷物を紙の端まで全幅に印刷したいときに、余白が出てしまうことがあります。
フチなし印刷(または “フルカラーページ”)は、印刷機器とプリンタードライバーが設定を正しく解釈し、紙を余白なく印刷する技術です。
最近のプリンターでは多くが対応していますが、PDFから送る際に適切に設定されていないときは、画面上はフルサイズに思えても印刷すると余白が残ってしまいます。
このガイドでは、PDFファイルをフチなし印刷で印刷するまでの準備から設定方法、トラブルシューティングまでを初心者向けに解説します。
1. 必要なものと環境確認
| 項目 | 検証方法 | 推奨 |
|---|---|---|
| プリンター | 仕様書や取扱説明書で「フチなし印刷対応」を確認 | 可能ならフルトリム対応プリンター |
| プリンタードライバー | インストール済みバージョンを確認 | 最新バージョンが望ましい |
| 印刷用紙 | 用紙サイズとプリンターの最大印刷サイズを合致 | A4、A3、または自作ラベル用紙 |
| PDF作成ソフト | PDFのメタ情報が正しいか確認 | Acrobat、LibreOffice、Canvaなど |
| OS | Windows 10/11、macOS 12以降 | バージョン別に設定が変わることがある |
ポイント
最適な結果を得るため、プリンターと紙のサイズを完全に一致させることが不可欠です。プリンターの「最大印刷面積」を超えると、プリンターは自動的に縮小印刷(縮小紙)になるので注意してください。
2. PDFファイルをフチなしに準備する
2-1. 余白のないページ作成
-
LibreOffice Writer
- ドキュメント → ファイル → ページ設定
- 余白を 0 mm に設定
- 余白領域を無効にする(必要なら「カスタムページ」も使用)
-
Adobe Photoshop / Illustrator
- ファイルサイズを実際の紙サイズ(A4: 210mm×297mm など)に合わせる
- 「裁判線」や「塗りつぶし」を設定し、余白全体を白で塗りつぶす
-
オンラインツール
CanvaやFigmaを用い、最小余白でレイアウトし、PDF出力時に「余白なし」を選択。
余白が残っていると、印刷側でも余白として扱われます。必ず0に設定しましょう。
2-2. PDFのメタ情報を確認
| タスク | 工具 | 手順 |
|---|---|---|
| 余白情報の確認 | Adobe Acrobat Pro | ファイル → プロパティ → 「概要」タブ → 「メタデータ」 |
| PDFのトリムマージン確認 | Adobe Acrobat Pro → ツール → 印刷 → 「印刷プロパティ」内の「ページサイズ」 | |
| PDFでの余白有無 | Smallpdf(ウェブ) | 「ページサイズを調整」機能で確認 |
注意
PDF内部には「Trim Marks(トリムマーク)」という余白の情報が含まれることがありますが、印刷時に「スケジュール」オプションをオフにすると無視されます。
3. プリンタードライバーでフチなし印刷を設定
3-1. Windowsの場合
- スタートメニュー → 設定 → デバイス → プリンターとスキャナー
- 該当プリンターを選択 → 管理 → プリンターのプロパティ
- ハードウェアタブ → ドライバーのドロップダウン → 設定(または 印刷の詳細設定)
- 「フラットフライヤー印刷」または「ノーマルフルカラーページ」オプションを選択
- 「印刷範囲」で ページ幅 と ページ高さ を「カスタム」に設定し、紙サイズと同じ数値を入力
- 適用 → OK
3-2. macOSの場合
- システム環境設定 → 印刷とスキャン
- 該当プリンターを選択 → プリント
- 「プリンタ機能」や 「プロファイル」 から 「フチなし印刷」 を選択
- 「紙のサイズ」を 「カスタム」 にして、プリンターの最大印刷サイズに合わせる
- 右下の 「詳細設定」 をクリックし、「余白なし」 オプションがある場合はチェック
プリンタードライバー固有の語彙
- Dell → “Edgeless Printing”
- HP → “Full Page”
- Canon → “Zero Margin”
4. PDFから印刷を行う
4-1. Adobe Acrobat Reader DC を利用
- PDFを開き、Ctrl+P(MacはCmd+P)
- プリンターを選択し、「設定」 を開く
- 「用紙サイズを合わせる」と「余白を0に設定」がある場合はチェック
- 下部に 「ページの調整」 があれば 「フレックス」と「センタリング」 をオフ
- 印刷
4-2. 低価格のウェブ印刷サービス(例:Flysure、Printful)
- PDFアップロード時に「フチなし印刷」オプションを選択
- 用紙サイズと用紙の種類を正確に入力
- 仕上がりを確認(サンプルが送付される場合もある)
5. トラブルシューティング
| 兆候 | 原因 | 解決策 |
|---|---|---|
| 印刷の角がちょうど止まる | 用紙サイズ超過 | ドライバーで**「紙サイズを合わせる」**に変更 |
| 余白が出てしまう | PDFに余白情報が残っている | PDF作成時に「余白なし」と確認、またはPDF編集ツールで余白削除 |
| 端が欠ける | 印刷余白が 1–2 mm 程度 | プリンターで「拡大印刷」の設定を **「自動」**に戻す |
| 色が小さい | PDFの解像度が低い | 300 DPI以上で作成し、**「解像度を高める」**ドライバーオプションを有効化 |
| 印刷が途中で止まる | インク不足またはプリンタ内部のエラー | プリンターのインクレベル確認、プリンターリセット |
よくある質問 (FAQ) を確認する
-
Q: 画像だけでなく文字もフチなしにできる?
A: 文字はPDF内の書体に依存するため、フォントが埋め込まれていないとプリンターで解釈されずに欠ける可能性があります。必ずフォントを埋め込める設定で作成してください。 -
Q: プレビューと印刷とで差がある場合は?
A: プレビューはブラウザ上で表示されるだけで、プリンターはドライバーで設定情報を受け取ります。必ずドライバーで確認してください。 -
Q: フチなし印刷対応のプリンターが必要?
A: ほとんど現代のフラットベッドプリンターは対応していますが、古いレーザープリンターは標準で余白があります。正しく印刷されない場合はプリンターの仕様を再確認しましょう。
6. おすすめツールとリソース
| カテゴリ | ツール | 特色 |
|---|---|---|
| PDF編集 | Adobe Acrobat Pro | 高度な余白設定、トリムマーク編集 |
| 無料PDF編集 | PDFsam (Free) | ページサイズ調整に便利 |
| 画像編集 | GIMP | 余白を0にしたレイヤー作成 |
| オンライン | Smallpdf, ILovePDF | 手軽に余白削除 |
| 書式確認 | Ghostscript | PDFのメタ情報を詳細に確認 |
Tip
PDFを編集しても、プリンタードライバーの「プリント範囲」設定が正しくないとフチなしにならないので、必ずドライバー側を確認してください。
7. まとめ
- 用紙サイズとプリンタの最大印刷サイズを一致させる
- PDF作成時に余白を0に設定、余白情報を削除
- プリンタードライバーで「フチなし印刷」をオンにし、**「ページサイズを合わせる」**オプションの適用
- PDFを開き印刷前に設定を確認
これらの手順を順守すれば、初心者でも安心してフチなし印刷が可能です。
初めての試みでうまくいかなかった場合は、プリンターの取扱説明書やメーカーサポートに相談すると、プロトタイプの問題点を正確に特定できます。
印刷に関する小さな悩みを解消し、作業のスピードとクオリティを向上させるために、このガイドをぜひ活用してください。 Happy Printing!


コメント