PDFを「半分に切る」だけでも、使えるツールや手順は多種多様です。
ここでは初心者でも安心して実行できる、無料・有料・オンライン・OS別の操作手順をまとめました。
「PDFをどう切ればいいのか」「どのツールが一番使いやすいのか」といった疑問を解消することを目的にしています。
なぜPDFを半分に切りたいのか?
- 文書を簡潔に共有:論文やレポートの一部だけを同僚に送る場合
- ページ数の削減:印刷コストを削減したいとき
- ファイルサイズの軽減:メール添付時にサイズ制限を超えてしまう
- セキュリティ:特定ページだけを抜き取り、情報を共有したい
まずは「切りたいページ」を正しく把握したうえで、使用環境に合わせたツールを選びましょう。
Windows向け無料ツール:PDFsam Basic
PDFsam Basicはオープンソースで、WindowsだけでなくMac、Linuxでも動きます。
「Split」機能を使えば、指定したページ範囲で簡単に分割できます。
手順
- 公式サイト(https://pdfsam.org/)からインストーラをダウンロード
- インストール後、起動して左メニューから Split を選択
- Specify splitting behavior で Split by every X pages を選択
- Split by every に 2 を入力
- 参照で対象PDFを選択 → Run
- 出力フォルダに「半分のPDF」が生成されます
ポイント
- 「Split by bookmarks」や「Split by page ranges」もあります。
- 50ページを含むPDFなら自動で25ページずつ出力されます。
Mac向け無料ツール:プレビュー(Preview)
Apple純正アプリのプレビューだけで、ページ単位の切り出しが可能です。
手順
- PDFをプレビューで開く
- 横メニューから 表示 → サムネイル を表示
- 切り分けたいページをドラッグして選択
- ファイル → ファイルを別名で保存 → Save as PDF
- ファイル名に _part1 等を付与するとわかりやすい
- 同様に残りのページを選択 → 別名で保存
- 2つのファイルを重ねると、元のPDFが半分に分かれる
ポイント
- 「Command + N」で新規ウインドウを作り、1つのウインドウで2つのファイルを同時に開けます。
- 切り分けた後に ファイル → 一時保存 で中間ファイルを作成しておくと、失敗した時に戻りやすいです。
Linux向けオープンソース:pdfseparate(Poppler-utils)
ターミナルからコマンドラインで操作する場合は、pdfseparate が便利です。
手順
- Poppler-utils をインストール
# Debian/Ubuntu sudo apt-get install poppler-utils # Fedora sudo dnf install poppler-utils - PDFを2つに切るコマンド
pdfseparate input.pdf part-%d.pdfpart-1.pdf,part-2.pdf, … と番号付きファイルが生成
- もし「1〜n/2」を2つに分けたい場合は
# 1ページ目から中央まで # 例: 100ページなら1〜50ページ pdfseparate -f 1 -l 50 input.pdf part-left.pdf # 後半 pdfseparate -f 51 -l 100 input.pdf part-right.pdf
ポイント
pdfuniteで後日改めて統合したいときも一緒に使えます。- 複数のPDFを同時に分割したい場合は、シェルスクリプトでループ処理を自動化可能です。
有料/クラウドサービス:Adobe Acrobat DC
プロフェッショナル機能が必要なら有料版の利用も検討してください。
ただし、初心者には無料トライアル(7日間)がオススメです。
手順
- Acrobat DC を起動し、対象PDFを開く
- 右側パネルから ページ管理 → ページを削除
- 「ページ番号を指定」で 1-50 などを入力し、削除
- 上記操作を別ファイルとして保存
- もう一度開き、残りページ(51-100)を同様に切り出す
ポイント
- 「ページの削除」ではなく「ページを抽出」するオプションもあります。
- 「ページの抽出」は元ファイルには影響せず、新規ファイルに抽出結果を保存できます。
オンラインツール:Smallpdf、ILovePDF、Sejda
ブラウザだけで完結したい場合は、オンラインサービスが手軽です。
ただし、機密情報には注意が必要です。
| サイト | 特徴 | 無料枠 |
|---|---|---|
| Smallpdf | ドラッグ&ドロップで分割 | 1日3回 |
| ILovePDF | 複数ページ同時削除可 | 無制限(広告) |
| Sejda | ダウンロード時にページ範囲指定可 | 無料 |
手順例(Smallpdf)
- ブラウザで https://smallpdf.com/split-pdf
- PDFをアップロード → 「ページ番号で分割」
- 1〜50、51〜100 を設定し、“Apply”
- ダウンロード → 2つのPDFが完成
セキュリティ備考
- ほとんどのサービスはアップロード後30分でファイルを削除しますが、機密情報を扱う場合はローカルツールを推奨。
- ファイルサイズが大きいとアップロードに時間がかかります。
よくある悩みと対策
| 悩み | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| ページ番号がずれる(1ページ目が0になる) | 細かい設定ミス | すべてのツールで「1から始まる」設定を確認 |
| 画像が粗くなる | 画質設定が低い | 「高解像度で保存」または「設定→画像品質」などを調整 |
| PDFが暗号化されていて編集不可 | セキュリティロック | パスワード解除機能があるツールを使用、別途パスワード入力 |
| 出力ファイル名が重複 | 同じ名前で上書き保存 | 出力フォルダを別に設定、または自動番号付与機能を有効に |
| OSごとに操作がわからない | プログラムが多い | ここまでで紹介した基本操作を覚えておけば、多くのケースに対処可能 |
まとめ
- Windows:PDFsam Basic(無料、デスクトップ)
- Mac:プレビュー(組み込みアプリ)
- Linux:pdfseparate(Poppler-utils)
- 有料:Adobe Acrobat DC(プロフェッショナル機能)
- オンライン:Smallpdf、ILovePDF、Sejda(手軽だが機密情報は注意)
初心者でも「ページ番号を指定して分割」するだけで半分に切れますが、ファイルサイズや安全性を意識することも忘れずに。
自分の作業環境に合ったツールを選び、手順に沿ってスムーズに作業を進めてください。


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