PDFを簡単に分割する方法:初心者向けステップバイステップガイド
複数ページに渡るPDFを必要なページだけ抜き出したり、ファイルサイズを小さくしたりする作業は、業務や学術研究の場で頻繁に行われます。慣れないうちは「何から始めればいいのか」「手順が多いと時間がかかるのでは?」という不安がつきものです。この記事では、初心者でも直感的に使える操作方法を、主要なツール別に分かりやすく説明します。ツールの選択肢から、実際にPDFを分割する手順、分割結果を確認する方法まで、一通りの流れをマスターしましょう。
1. PDF分割をする前に確認したいこと
1-1. どのような分割をしたい?
- ページ範囲で分割:例)1〜5ページ、7〜12ページなど
- ページ数固定:例)10ページごとに切る
- 特定ページだけ抜き出す:例)特定の章だけ取り出す
1-2. 目的に合わせたツールの選択
- オンラインツール:手軽でソフトインストール不要。ファイルサイズが大きいと処理が重くなる場合があります。
- デスクトップアプリ:ファイルサイズやセキュリティ面で安心。初期設定が必要ですが、安定した処理ができます。
- コマンドラインツール:自動化やバッチ処理に最適。スクリプトを組めることが前提です。
1-3. PDFのセキュリティ設定に注意
- パスワード保護:分割前にパスワードを解除する必要があります。解除できない場合は、元のファイルを取得した者に確認してください。
- 編集制限:分割が許可されていない場合は、別の手段が必要です。
2. オンラインで簡単に分割する方法
2-1. PDF2Go(https://www.pdf2go.com/)
- ウェブサイトにアクセスし、「PDF 分割」タブをクリック。
- 「ファイルを選択」ボタンから対象のPDFをアップロード。
- 「ページを指定」オプションで、抜き出したいページ番号を入力。
- 「実行」をクリックすると、ブラウザに分割したファイルがダウンロードできます。
2-2. Smallpdf(https://smallpdf.com/ja/split-pdf)
- ホーム画面の「PDFを分割」アイコンをクリック。
- PDFをドラッグ&ドロップするか、ファイル選択からアップロード。
- 「ページを取り出す」「ページ数ごとに分ける」など、分割の手段を選択。
- 処理完了後、ダウンロードリンクが表示されるので、必要なサイズのファイルを保存。
2-3. オンラインツールを利用するときの注意点
- ファイルサイズが大きいほどアップロード時間が長くなります。
- クラウドにファイルをアップロードするので、機密情報を扱う場合は使用を避けた方が無難です。
- 大量のファイルを分割する場合は、サーバー側での処理が遅くなることがあります。
3. デスクトップアプリで分割する方法
3-1. Adobe Acrobat DC(有料)
- ファイル → 開く で対象PDFを読み込みます。
- ツール → ページ整理 → 分割 を選択。
- 「ページごと」「ページ数ごと」「ファイルサイズごと」など、細かい設定が可能。
- 設定後、実行 をクリックすれば新しいPDFが保存されます。
Adobe Acrobatは有料ですが、分割だけでなく注釈や結合、OCR機能など幅広い編集作業を一括でこなせます。企業や大量業務で使うユーザーにおすすめです。
3-2. PDFsam Basic(無料/オープンソース)
- PDFsam Basic をダウンロード&インストール (https://pdfsam.org/)。
- アプリを開き、左側メニューから Split を選択。
- ページのオフセット や ページ範囲ごと など、分割方法を選択。
- ファイルを選択 で分割したいPDFを指定し、実行。
PDFsam Basic はインターフェースがシンプルで、初心者でも迷わず操作できます。
無料で機能が充実 している点が魅力です。
3-3. Nitro PDF Pro(有料)
- Nitro PDF Pro をインストールし、起動。
- ページ管理 → 分割 を選びます。
- 「ページごと」「ページ数ごと」「ファイルサイズごと」のいずれかを選択し、OK。
- 設定完了後、
保存先を指定し、分割 ボタンを押せば完了です。
Nitro PDFは、Adobeと比べて価格が抑えつつも、複数ページ分割の速度が速く、ユーザビリティに優れています。
4. コマンドラインで分割する方法(自動化に便利)
4-1. PDFtk(Windows / macOS / Linux)
PDFtkは軽量でクロスプラットフォームに対応。
# 1ページから10ページまで抜き出し
pdftk input.pdf cat 1-10 output output.pdf
# 11ページから終章まで抜き出し
pdftk input.pdf cat 11-end output output_end.pdf
# 10ページごとにファイルを分割
pdftk input.pdf burst
- burst コマンドは PDF を1ページずつ分割。
- さらに
catコマンドでページ範囲を指定すれば、任意のページを抜き出せます。
4-2. qpdf(Linux / macOS / Windows)
qpdf は変換や圧縮も行える多機能ツールです。
# 3〜7ページを新しいPDFへ抜き出す
qpdf input.pdf --pages input.pdf 3-7 -- output_3to7.pdf
# 全ページを1ページずつ別ファイルに保存
qpdf input.pdf --split-pages --prefix out_ --output-dir ./split/
4-3. 利点と注意点
- スクリプト化 が容易。自動化ワークフローを作りたい方に最適。
- インストール方法は OS ごとに異なるため、公式ドキュメントをしっかり確認してください。
- コマンドが正しくないとエラーになるため、実行前にテスト環境で試すと安心。
5. 分割後のチェックリスト
| 検証項目 | チェックリスト |
|---|---|
| ページ順序 | 目的通りのページが抜き出されているか確認。 |
| 文字・画像の欠落 | 全体的に印刷または閲覧時に欠けていないか確認。 |
| ファイルサイズ | 期待したサイズになっているか確認。 |
| パスワード | パスワード保護が必要な場合、解除しておく。 |
| メタデータ | 分割前の情報(著作権情報など)が正確に残っているか確認。 |
6. よくある質問(FAQ)
-
大きなPDF(数百ページ)を分割すると、PCが遅くなることがあります。対処法は?
デスクトップアプリ(PDFsam Basic など)を使うとメモリ使用量が抑えられます。オンラインサービスは大容量ファイルのアップロードに時間がかかることがあるので、分割前に別途分割したい範囲を小分けしておくとスムーズです。 -
分割後にページがずれることがあります。原因は?
ページが埋め込みテキストや画像である場合、分割ツールが正しく認識できていない可能性があります。この場合、PDFを再作成(印刷→PDF化)して再度分割を試みるか、専用の PDF修復ソフトを使うと解決することがあります。 -
Adobe Acrobat を使わずに無料で分割したい。
PDFsam Basic は無料で機能が充実。さらに PDFtk もオープンソースで使用できます。どちらも GUI で操作できるので初心者におすすめです。 -
分割した PDF が壊れたように見える。
分割ツールのバージョンが古いと互換性の問題が起きることがあります。最新バージョンにアップデートし、再度分割してください。 -
分割結果を自動でファイル名にページ番号を付けたい。
PDFtk の burst コマンドや qpdf の –split-pages は自動でページ番号を付けて保存します。コマンドラインでの使用が不安な場合は、スクリプトを組むか、オープンソースのスクリプトが公開されているものを利用します。
7. まとめ
PDFを分割する作業は、業務効率化や作業量削減に直結する重要なタスクです。初心者でも扱いやすいオンラインツールや無料・有料デスクトップアプリ、さらに自動化したい人向けのコマンドラインツールまで、用途に応じて最適な選択肢が揃っています。まずは「分割したい範囲とページ数」を明確にし、安全に使えるツールを選んで手順を一つずつ踏み出すことがポイントです。また、分割後のチェックリストで品質を確認することを忘れずに。これで、PDF分割の作業をスムーズかつ安心して行えるはずです。
お役に立てたら幸いです!今後もPDFに関する便利なツールやテクニックを随時更新していきますので、ぜひご期待ください。


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