PDFを結合するのは、たった1本のファイルに複数の文書をまとめて管理したり、印刷・共有時の手間を省くためにとても便利です。
しかし、PDF結合の方法は多数あります。オンラインサービス、サードパーティ製ソフト、組み込み機能、コマンドラインツールまで、どれを使えばいいか迷う方も多いはず。
この記事では、初心者のままでも迷わずに手順を実行できるように、ステップバイステップで解説します。
まずはPDF結合のメリットから整理し、次に代表的な実行方法を紹介します。
PDF結合の基本的なメリットは?
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ファイル数を減らせる
数十枚のPDFを1枚にまとめると、ファイル管理が楽になります。 -
印刷コストを削減
紙のページ数を減らせるだけでなく、プリンターのトナーやインクの経費も抑えられます。 -
共有が楽
メール添付やクラウド共有時にサイズが小さくなるので、送信やダウンロードが速くなります。 -
デジタル署名や注釈の一括管理
複数の書類に散在する署名や注釈を統一したファイルにまとめて管理できます。
ポイント
誰でも簡単に扱える方法を選ぶことで、作業にかかる時間を大幅に短縮できます。
手順1:オンラインツールで簡単に結合
推奨サービス例
| サービス | 料金 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| Smallpdf | 無料(一部機能有料) | ブラウザ完結、暗号化(AES 256) |
| ILovePDF | 無料(一部機能有料) | 画像からPDF化も同時に可 |
| PDF Merge | 無料 | 速度が速く、アップロード後すぐにダウンロード |
| DocuPub | 無料(一部機能有料) | 高度な圧縮・最適化オプションあり |
実際の手順
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ブラウザでサービスサイトへアクセス
例:https://smallpdf.com/jp/merge-pdf -
「PDFを選択」ボタンをクリック
- ファイルをドラッグ&ドロップ
- もしくは「今すぐアップロード」ボタンでファイルを選択
-
結合したい順序をドラッグで並べ替え
順序を入れ替えるだけで、結合後の順番が決まります。 -
「PDFを結合」ボタンをクリック
サーバー側で処理が完了するとダウンロードリンクが表示されるので、クリックして保存。
注意点
- 大きいファイル(数GB)だとアップロードに時間が掛かるので、インターネット速度に余裕があるとスムーズです。
- クラウドサービスは機密情報の取り扱いが心配な場合はオフラインの方法を選びましょう。
手順2:Adobe Acrobat DCで安全に結合
Adobe Acrobat DCは長年PDFの標準ソフトとして信頼されています。
購入または無料トライアルが必要ですが、機能は豊富です。
手順
- Acrobat DCを起動
- メニューバーから 「ツール」 → 「ページを組み合わせる」 を選択
- 「ファイルを追加」 をクリックし、結合したいPDFを一括で選択
- 結合順序をドラッグで再配置
- 「結合」をクリック
- 保存先を指定して名前を付ける
メリット
- パスワード保護されたPDFを相互に結合できる。
- PDF/A 形式に変換して保存でき、長期保存に向いています。
デメリット
- ソフトウェアが重量級で、PC性能が低いと動作が遅い。
手順3:無料ソフト「PDFsam」でカスタマイズ
PDFsam(PDF Split and Merge)
- オープンソースかつ完全無料
- Windows, macOS, Linux すべてで動きます
- スプリット、マージ、ページ抽出など多機能
使い方
-
公式サイト
https://pdfsam.org/からインストール - 「Merge」タブを選択
- 「Add」 ボタンでPDFを追加
- 右側の 「Merge」 ボタンをクリック
- 保存先を選択して「Save」
特徴
- 大規模なPDFを扱うとき(数十ページ以上)もメモリ使用量が抑えられます。
- オフラインで全処理が完結する点がセキュリティ重視のユーザーに好評です。
手順4:Mac環境ならPreviewで直感操作
macOSに標準搭載されているPreviewは、シンプルなPDF結合に最適です。
- 結合したいPDFの1枚目をPreviewで開く
- サイドバーにサムネイルが表示されるはず。
- 2枚目以降のPDFをドラッグ&ドロップでサイドバー内の任意の位置へ配置
- ドラッグ先が結合後の位置になります。
-
ファイル → PDFとしてエクスポートを選び、名前を付けて保存
メリット
- ソフトを別途インストールする必要がなく、すぐに使える。
- システムに溶け込んでいるので、セキュリティも安心。
注意
- 大きなPDF(>200ページ)を結合すると、スムーズに表示できないことがあります。
手順5:Windows 10/11の場合は組み込み機能を利用
Windows 10/11では「Microsoft Print to PDF」を活用した結合方法があります。
※「ペーパープリント」形式で結合するため、印刷設定が必要です。
手順
- 結合したいPDFを1枚ずつ開く
-
Ctrl + Pでプリンタ選択ダイアログを表示 - 「Microsoft Print to PDF」をプリンターに選択
-
印刷をクリックし、ファイル保存ダイアログで同一フォルダーに別名で保存 - 上記手順をすべてのPDFについて繰り返した後、別のPDFマージツールで 「ページ順」を再編集
欠点
- この方法はページ配置を手動で管理する必要があり、効率が良くない。
代替手段
- Windows 版のPDF Split and Merge(PDFsam)を使用する方が簡単です。
手順6:オフラインでのコマンドライン操作(Ghostscript)
コマンドラインに慣れた方は、Ghostscriptで高速に結合できます。
※ macOS と Linux で標準インストールされていることが多いです。
gs -dBATCH -dNOPAUSE -q -sDEVICE=pdfwrite \
-sOutputFile=merged.pdf \
file1.pdf file2.pdf file3.pdf
-
-sOutputFileで結合後ファイル名を指定 - 上記のように任意の順序でファイル名を列挙
- 処理完了後
merged.pdfに統合されたPDFが生成
メリット
- スクリプト化してタスク自動化が可能
- メモリ消費が低く、高速です
注意
- コマンド実行に慣れていない方は、ファイル名のスペルミスで失敗することがあります。
手順7:モバイルデバイスからもPDF結合
iOS(iPhone / iPad)
- 「Files」アプリでPDFを選択
- 右下の 共有アイコン をタップ
- 「PDF結合」アプリを検索→インストール
- アプリ内で「+」で複数PDFを追加 → 結合
おすすめアプリ例:
- PDF Expert (Readdle)
- Adobe Acrobat Reader(無料版でも結合可)
Android
- Google Play の 「PDF Merge」 などをインストール
- アプリ起動でファイルを選択 → 結合
- 完成したPDFを保存・共有
ポイント
- スマホはタッチ操作が簡単で、途中でファイルを追加してもスムーズに結合できます。
トラブルシューティング:エラーやページ破損の対処方法
| 事象 | 原因 | 対処策 |
|---|---|---|
| ページ数が足りない/抜けている | ファイルアップロードが途中で失敗 | 一度ブラウザをリロードし、アップロード再試行 |
| 結合後のPDFが開けない | PDFの構造が壊れている | 別のツールで「修復」を試みる(Adobe Acrobat の修復機能) |
| ファイル名が長すぎる | OS のファイル名制限超過 | 事前にファイル名を短くして再度結合 |
| パスワード付きPDFが結合できない | 権限不足 | パスワードを解除後に結合、または Adobe Acrobat の「パスワード保護解除」機能を使用 |
| 結合後にテキストが選択できない | PDFが画像化されている | 画像→PDF変換時に OCR(Optical Character Recognition)を有効化して作成 |
セキュリティとプライバシーの配慮
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機密情報を含むPDFは
- オンラインアップロード前にパスワード保護
- オフラインツール(PDFsam、Ghostscript)で処理
-
結合後のPDFは
- 共有前に暗号化やパスワード保護を付与
- PDF/A 形式に変換して長期保存を検討
-
クラウドを利用する場合
- HTTPS 通信を必ず確認
- 利用規約・プライバシーポリシーを確認し、業務機密情報のアップロードは避ける
結合後のPDFを検証するチェックポイント
- ページ順序:見落としがないか確認
- 解像度:画像化したページの鮮明さをチェック
- フォント埋め込み:他環境でも同じ表示になるか
- フォームフィールド:入力欄が残っているか
- セキュリティ設定:印刷・コピー・編集権限が期待通りか
まとめ:自分に合った方法を選んでスムーズに作業
| シチュエーション | 推奨方法 |
|---|---|
| 低コストで即時作業 | オンラインツール(Smallpdf・ILovePDF) |
| 高いセキュリティと機能性 | Adobe Acrobat DC |
| 完全無料、オフライン | PDFsam |
| Macユーザー | Preview |
| Android / iOS | 専用アプリ(PDF Expert、Adobe) |
| スクリプト化したい | Ghostscript |
結合したいPDFの数・サイズ・機能要件を整理し、最も手軽で安全なツールを選ぶことがポイントです。
どの方法も「初心者」に配慮したUI/UXが設計されているので、初めて触ってもすぐに使いこなせます。
ぜひ、この記事の手順を参考に、スムーズにPDFを結合して業務効率化を図ってください。


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