PDFを軽くする方法:サイズ縮小のテクニックとツール徹底レビュー 初心者でも簡単に実践できる手順とおすすめフリーソフト

PDFは軽量化することで、メール送信やクラウドアップロード、モバイル閲覧などさまざまな場面でスムーズな使用が可能になります。
しかし、画像を高解像度で埋め込んでいると、わずか数ページでも数メガバイトに達し、共有や保存に手間がかかることがあります。
この記事では、初心者でも手軽に実践できるPDF圧縮のテクニックと、実際に試してみると便利なフリーソフトを徹底レビューします。手順を追えば、誰でも数分でファイルサイズを大幅に削減できるはずです。


PDFサイズが大きくなる主な原因

原因 具体例 解消策
画像解像度 300dpiの写真を埋め込む 画像を250dpiまたは150dpiにリサイズ
画像フォーマット PNG(透過) JPEG(透過は不要)に変換
埋め込みフォント すべてのフォントを埋め込む 必要な文字のみサブセット化
メタデータ 作者、作成日時、コメント 不要情報を削除
リンクやブックマーク 無駄なハイパーリンク 無駄を削除
ページレイアウト 複数ページが同一レイヤー レイヤーを統合

まずは画像を見直すことが最も簡単で効果的です。画像比率が1:1の場合や、テキスト中心の文書では無駄に高い解像度で保存しているケースが多いので、軽量化では先に画像最適化から始めましょう。


専門知識不要でできる簡易圧縮テクニック

  1. Adobe Acrobat Reader DC

    • 「ファイル」→「保存」→「最適化されたPDF形式で保存」
    • 画像圧縮、フォントサブセットに自動設定
  2. Microsoft Word(PDF保存時)

    • 「ファイル」→「名前を付けて保存」→「PDF」→「圧縮」チェック
  3. Google Docs

    • 「ファイル」→「ダウンロード」→「PDFドキュメント」
    • 変換時に軽量化設定はないが、Docsは画像自動圧縮を行う

これらはソフトに入っている機能のままで、パラメータを調整するだけで解決できます。特に「最適化」オプションは、画像の品質とファイルサイズのバランスを自動で調整してくれるので初心者におすすめです。


代表的なフリーPDF圧縮ツール徹底比較

ツール 価格 OS 主要機能 特徴 使い勝手
Smallpdf (オンライン) 無料プランあり Web 高圧縮、画像圧縮、PDF合併・分割 直感的UI、API提供 ★★★★
ILovePDF (オンライン) 無料プランあり Web 画像圧縮、合併・分割 日本語対応、Chrome拡張 ★★★★
PDFShuffler 無料 Linux 合併・挿入・削除 GUIはやや古い ★★
Free PDF Compressor 無料 Windows 高圧縮、画像設定 Windows限定、シンプル ★★★
Ghostscript 無料 Windows/macOS/Linux コマンドライン圧縮 高度設定が可能 ★★
NX PowerLite 有料(トライアルあり) Windows 圧縮+PDFの品質制御 企業向け機能が豊富 ★★★

小結

  • オンラインツールは手軽に始められ、ブラウザだけで完結するのでインストール不要。
  • オフラインフリーソフトはネットワーク不要でプライバシーを気にするケースに向いています。
  • コマンドラインのGhostscriptは一度使いこなせば無限の自由度がありますが、設定が複雑です。

ステップ・バイ・ステップ:初心者でも分かる圧縮手順

1. Smallpdfを使った圧縮

  1. ブラウザで smallpdf.com/ja/compress-pdf を開く。
  2. 「ファイルを選択」またはドラッグ&ドロップでPDFをアップロード。
  3. 「圧縮」をクリック。
  4. 「軽量」または「高圧縮」で選択。
  5. ダウンロードして保存。

ポイント: 高圧縮にすると画像が若干粗くなるので、必要に応じて「軽量」を選択してください。

2. Free PDF Compressor(Windows)での圧縮

  1. ダウンロード・インストール。
  2. 起動後、メイン画面の「ファイルを追加」ボタンでPDFを選択。
  3. 「設定」をクリックし、画像解像度やフォントサブセットをオン。
  4. 「圧縮開始」ボタンで実行。
  5. 出力先フォルダに保存。

3. Ghostscriptコマンドラインで圧縮

gs -sDEVICE=pdfwrite -dCompatibilityLevel=1.4 \
   -dPDFSETTINGS=/ebook -dNOPAUSE -dQUIET -dBATCH \
   -sOutputFile=output.pdf input.pdf
  • /ebook は中程度の圧縮設定。
  • /prepress は高品質(大きいサイズ)。

初心者は1〜2ステップ目のGUIツールで十分ですが、プロセスを自動化したい場合に有効です。


画像の最適化で効果アップ

画像がPDFの大部分を占めるケースが多いので、画像自体を最適化することで圧縮率はさらに上がります。

手順 ツール 備考
サイズを縮小 Adobe Photoshop、GIMP 「画像サイズ」→「長辺を指定」
フォーマット変更 XnConvert、ImageMagick PNG→JPEGで20〜30%削減
ノイズ除去 Noise Ninja、Neat Image フィルタリングで画質維持

また、PDFに画像を埋め込む前に、JPEG 2000 (progressive) で保存するとさらに高圧縮可能です。プレビューで画質変化を確認しながら進めると安心です。


文字列とフォントの統合・外部化

PDFに埋め込まれたフォントファイルはサイズの大きな要因です。

  • フォントサブセット化: 必要な文字だけを埋め込む設定。
  • システムフォントに置き換える: PDFを開く端末に同じフォントがあれば、埋め込み不要。

Adobe Acrobat Pro Reader の「PDFを最適化」では「テキストとフォント」タブからサブセット化が可能です。フリー版では、Free PDF Compressorも同じオプションを提供しています。


複数ページファイルを分割・再結合の活用

長文のPDFはページ単位に分割し、必要な部分だけを圧縮後に再結合する方法もあります。

  • 分割: Smallpdf、ILovePDF、PDFShuffler の「ページ切り抜き」機能。
  • 再結合: 同じツールで「合併」機能を使用。

ページを一括圧縮するより、重要な章だけを圧縮して他はそのまま残すことで、解像度を落としても読みやすさを維持できます。


圧縮後の品質チェック:失敗を避けるための確認ポイント

  1. テキスト欠落:ズームし、すべての文字が正しく表示されるか確認。
  2. 画像失真:高圧縮時に画像のモザイクやぼやけが生じていないか。
  3. リンク動作:内部リンク・外部リンクが機能するか。
  4. 印刷確認:印刷プレビューで正しく印刷できるか。
  5. ファイルサイズ:圧縮前と比べて目安(例:80%前後に圧縮できているか)。

特に印刷の場合は、画質を大幅に落とさないよう「印刷レイアウト向け」に設定を切り替えると安心です。


よくあるトラブルと対策

症状 原因 対策
読み取り不能 圧縮過度でフォントが欠落 フォントを再埋め込み
画像が白抜き 透過PNGをJPEGに変換時に背景色指定漏れ 背景色を指定して変換
ファイルが開けない アンチウイルスがブロック アンチウイルスの除外設定を追加
ページ数が変わる 分割・再合併時にページ順序が入れ替わる 合併前に順序を確認

トラブルシュートは「オリジナルファイル」と「圧縮ファイル」を並べて比較することで、何が変化したかを直感的に把握できます。


まとめ

PDFの軽量化は、作業効率と共有体験を大幅に向上させます。

  • はじめに画像最適化:最も効果が大きく、手間はほとんど。
  • オンラインツール:Smallpdf や ILovePDF は初心者向けの簡易圧縮。
  • オフラインフリーソフト:Free PDF Compressor で高度設定も可能。
  • Ghostscript:設定の自由度が高く、スクリプト化に便利。

圧縮作業は「圧縮」そのものだけでなく、画像・フォント・メタデータの見直しが不可欠です。
今回紹介したツールを組み合わせて、自分のワークフローに最適な方法を見つけてみてください。さらに、圧縮後の品質確認を忘れずに、必要に応じて微調整を行うことが成功の秘訣です。

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