PDF を一つにまとめる際の悩みをすべて解決!
Windows で使える無料ツールをベンチマークで徹底比較
「PDF は1枚1枚が重い」「印刷したいがいらない PDF が多すぎる」
そんな時に思い浮かぶのが「PDF を結合したい」です。
結合作業は「ファイル数が多い」「各ページを手動で移動したくない」などの理由で、
初心者から上級者まで必ずしも簡単であるとは言えません。
本記事では、
- Windows で無料で使える結合ツールを5選(初心者向け、ミドル向け、上級者向け)
- それぞれの特徴と使い方
- よくあるトラブルとその対策
- コマンドラインで自動化する方法
を解説します。
PDF 結合に関する質問は「ファイル数やサイズの制限は?」、「結合後にページ番号やメタデータはどうなる?」などが多いですが、
この記事を読めば「ツールの選び方」「使い方」「トラブルシュート」まで網羅できます。
① まずは自分のニーズを整理しよう
| 使い手 | 目的 | ツールに求める機能 |
|---|---|---|
| 初心者 | ファイルを数ページだけ結合、印刷前に一つにまとめる | グラフィカルで直感的、無料・基本機能が揃っていること |
| ミドル層 | 複数ファイルを順序変更しながら結合、サイズを圧縮したい | 拡張設定(ページレイアウト、圧縮率の調整) |
| 上級者 | 自動化(バッチ処理・スクリプト)、PDF/X などの専門仕様 | CLI、API 利用、拡張ライブラリ |
ツール選択の第一歩は「結合したいPDFの数・サイズ」「必要な追加機能(ページ削除・回転・圧縮)」「自動化の有無」などを決めることです。
本章:Windows で無料に結合できる代表的ツール
1️⃣ PDFSam Basic(オープンソース)

特徴
-
公式サイト
https://pdfsam.orgでダウンロード - 無料・オープンソース(GPLv3)
- フロントエンドは GUI、バックエンドは Java ライブラリ
- 「Merge」モジュールのみ利用可能
- Windows 10/11 64bit で動作
- 高性能:大容量ファイルでも高速結合
使い方
- PDFSam を起動 → 「Merge」タブ
- 「Add」ボタンでファイルを追加 → 順序はドラッグ&ドロップで変更
- 「Save As」で出力先を指定 → 「Run」
- 「結合完了」メッセージが表示されれば完了
利点
- ファイル順序変更が直感的
- 出力サイズを「圧縮」オプションで減らせる
欠点
- コマンドラインオプションは限定的
- 画像解像度を微調整する機能はない
2️⃣ PDF24 Creator(機能豊富)

特徴
- Windows 用無料デスクトップアプリ
- 複数 PDF をドラッグ&ドロップで結合
- 「ページの削除・回転・分割」機能が同時に使える
- PDF 生成時に暗号化・パスワード保護も可能
使い方
- PDF24 を起動 → 「PDF 合併(Merge)」
- ファイルをドロップ
- 必要に応じて「順序」「ページ範囲」等を設定
- 「結合」ボタンをクリック
利点
- GUI が初心者向け
- PDF 読み取り速度が高速(特に PDF24 のコンパイラは独自)
- プリンタドライバ形式で「印刷して結合」も可能
欠点
- ドライバ をインストールすると「不要なオプション」がインストールされることがある
- 無償版で PDF/A 形式はサポートしていない
3️⃣ Foxit Reader(軽量 & 実用的)

特徴
-
Foxit Reader は「PDF を閲覧」アプリだが、
結合 機能は Foxit PDF Editor(有料版) が必要
が、無料版でも 「セキュリティ」→「ページ」→「結合」 が使用できる - PDF の分割・結合 が「セキュリティ」メニューに隠れている
使い方
- Foxit Reader を開く
- 「ファイル」→「作成」→「PDF から結合」
- 結合したい PDF を追加 → 「結合」
- 出力先を指定して保存
利点
- 軽量:スピードが速い
- 既にFoxit を使っている人には親しみやすい
- PDFを閲覧+結合がワンストップ
欠点
- UI が少し複雑:初心者は「作成」→「PDF から結合」を探しにくい
- 無料版では結合サイズに 10MB まで制限がある(最新版では解消されているか確認必要)
4️⃣ Sejda PDF Desktop(Web 連携もOK)

特徴
- Sejda Desktop は PDF の結合・分割・圧縮 など 6 つの機能を備える
- 無料版で「ファイルサイズ 50MB まで」
- 「オンライン版」と同期(バックアップ・共有が簡単)
- クラウド版で「API」利用も可能
使い方
- Sejda Desktop をインストール
- 「結合」タブ → 「追加」
- 位置をドラッグで並べ替え、必要に応じて「ページ範囲」設定
- 「実行」 → 完了
- 「設定」から「圧縮」を選択してリサイズ
利点
- 圧縮レベルを細かく設定できる
- ファイルサイズ上限があるため安全に使用
- 簡易なマージだけでなく「ページ削除」「ページ置き換え」も一括で行える
欠点
- 無料版は結合回数に日次制限(1時間あたり 3 回)
- 大容量 PDF ではメモリ使用量が多い
5️⃣ もっと小さく簡単に: 「PDFtk Builder」+「PDFelement Lite」
| ツール | 特徴 |
|---|---|
| PDFtk Builder | 直感的 drag‑and‑drop GUI、結合・分割可能 |
| PDFelement Lite | 無料版で結合・分割・編集が少ないが、上級者向けにコマンドラインから呼べる |
使い方(PDFtk Builder)
- PDFtk Builder をダウンロードしインストール
- 「Merge」タブを選択
- 「Add」で PDF を追加
- 順序設定して「Save」
使い方(PDFelement Lite CLI)
pdfelement.exe /merge output.pdf input1.pdf input2.pdf
CLI で結合することで、バッチ作業が簡易に実現できます。
高度なニーズに応じて使えるコマンドライン・自動化ツール
🚀 Ghostscript で PDF 結合
Ghostscript は PDF/A 生成・変換も可能な高性能ツールです。
以下は「複数 PDF を結合して圧縮する」サンプルコマンドです。
gswin64c -dNOPAUSE -dBATCH -q -sDEVICE=pdfwrite ^
-dCompatibilityLevel=1.7 -sOutputFile=merged.pdf ^
input1.pdf input2.pdf input3.pdf
何ができる?
-
圧縮レベルを
-dPDFSETTINGS=/screenなどで細かく設定 - OCR PDF では文字認識付きで結合可能
- バックグラウンドで自動化(Windows Task Scheduler で実行可)
📦 PyPDF2 (Python)でカスタム結合
Python を使えば、ファイル名やページ範囲、順序を スクリプト で自由にカスタマイズできます。
import os
from PyPDF2 import PdfMerger
pdfs = [f for f in os.listdir('.') if f.endswith('.pdf')]
merger = PdfMerger()
for pdf in sorted(pdfs, key=lambda x: int(x.split('_')[0])): # 例:10_abc.pdf
merger.append(pdf)
merger.write("final_merged.pdf")
merger.close()
- 大容量ファイルや大量のファイルもメモリ効率良く処理
- 自動化:バッチや CI/CD で組み込める
-
外部ライブラリ(
pip install pypdf)を利用
PDF 結合時によく起こるトラブルと対策
| トラブル | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 結合後にページが欠損 | 途中で読み込み中断・ファイル破損 | 再度結合を試す。PDF 3rd Partyで開いて修復 |
| ファイルサイズが予想より大きい | 圧縮無効か画像の解像度が高い | ツール の「圧縮」オプションを有効化、あるいは Ghostscript で低品質設定 |
| パスワードが必要で結合不可 | 保護された PDF は結合できない | 解読してから結合、または **“セキュリティ解除”**機能を使う |
| ページ番号が乱れ | 結合順序が間違っている | GUI のドラッグ&ドロップで再確認、もしくは CLI で正確な順序を指定 |
| フォントが欠落する | PDF に埋め込みフォントが無いケース | PDF24 などで「フォントを埋め込む」オプションをONにする |
まとめ:おまけ付きおすすめロードマップ
| ステージ | ツール | 使い方ヒント |
|---|---|---|
| 初心者 | PDF24 Creator | まずは「ドラッグ&ドロップ」で試運転。結合後に「圧縮」オプションでサイズ調整 |
| ミドル層 | PDFSam Basic | 大容量ファイルでも高速。GUI でページ順序を調整し、必要なら「オプション」で解像度調整 |
| 上級者 | Ghostscript / PyPDF2 | スクリプトを書いて自動化。CI/CD で「ビルド時に PDF 結合」を実装 |
| Web 連携 | Sejda Desktop | オンライン版と連携してクラウドバックアップ。API を使って自動結合(商用制限に注意) |
| 統合業務 | Foxit Reader | 既に Foxit が利用している環境なら「結合」機能を追加で使用可能 |
ポイント
- 目的が「単発の結合」なのか「定期的・自動化したいか」
- ファイルサイズ・ページ数を確認し、限界を超えていないか
- 必要に応じて「圧縮」や「フォント埋め込み」を行う
これで Windows 環境における PDF 結合の最初の一歩がスムーズに進むはずです。
ぜひ自分の用途に合ったツールを試して、**「PDF 結合をもっと楽に」**してください!


コメント