はじめに
PDFファイルを複数持っていたら、1つにまとめたいときがあります。ビジネスレポート、学生の授業資料、個人の記録など、多くの場面で「PDF結合」が必要です。
初心者でも失敗しにくい、Windows・Mac・オンラインそれぞれの環境別にステップバイステップで説明します。
- Windows には「Adobe Acrobat」や「フリーソフト」を使った方法
- Mac には「プレビュー」や「Automator」といった標準機能
- オンライン はブラウザだけで完結できるツールとその注意点
それぞれの手順を具体例を挙げて解説しますので、画面に合わせて操作してください。
Windows版の手順
Windows でPDFを結合するのに使えるものは無料ツールが多くありますが、ここでは**「PDFsam Basic」**というオープンソースソフトを例に取ります。使い方は直感的で、ほぼすべての環境に対応します。
1. PDFsam Basic のインストール
- PDFsam Basic を公式サイト (https://pdfsam.org/downloads/) から最新版をダウンロード。
- インストーラを実行し、画面の指示に従ってインストールします。
- インストール完了後、スタートメニューから「PDFsam Basic」を起動。
2. ファイルをロードする
- 「Merging & Splitting」→「Merge」タブを選択。
- 「Add files」ボタンをクリックし、結合したいPDFを順番に選択。
- 複数ファイルはドラッグ&ドロップでもOK
- ファイル名の横にある矢印アイコンで順序を入れ替えることができます。
3. 結合設定
- 「Merge」セクションで
- Header / Footer:必要に応じて追加。
- Page range:ページの範囲を指定(例:1‑3,5‑10)。
- 「Page numbers」オプションをオンにすると、ページ番号を自動付加します。
4. 出力先を設定
- 「Destination folder」ボタンで保存先を選びます。
- 「File name」欄で結合後のファイル名を入力。
5. 実行
- 「Run」ボタンをクリックすると結合処理が始まります。
- 完了メッセージが表示されたら、指定フォルダに結合済みPDFが生成されているのを確認。
6. トラブルシューティング
- 読み込みエラー:ファイルが破損していないか確認。
- 合体結果が崩れる:PDFのページサイズが異なる場合、PDFsam の設定で「Stretch pages」をオフにするとページが合わせられます。
Mac版の手順
Mac では標準機能だけで PDF を結合できます。「プレビュー」を使うのが一番手軽です。
1. プレビューで複数PDFを開く
- ターミナルは不要。Finder で結合したい PDF をすべて選択し、右クリック →「開く」→「プレビュー」を選択。
- すべてのファイルが同じウィンドウのサイドバーに表示されます。
2. サイドバーのページをドラッグ&ドロップ
- サイドバーからページサムネイルを ドラッグ して、結合したい位置へ移動。
- 複数ファイルの中間にページを挿入したい場合は、挿入先のページの直後にドラッグします。
3. ファイル名を統一して保存
- 上部メニューの「ファイル」→「名前を付けて保存」
- 「書式」ドロップダウンから「PDF」を選択し、ファイル名を入力。
- 「保存」ボタンを押せば、結合した PDF が新たに作成されます。
便利機能:サイドバーのページを並べ替える場合
- ページ番号を自動更新:結合後にページ番号が必要なら、別途「LibreOffice」や「Adobe Acrobat」で番号付けを行います。
4. Automator を使った自動化
Automator で結合フローを作ると、毎回手順を繰り返す必要がなくなります。
- Launchpad で「Automator」を起動。
- 「新規書類」→「アプリケーション」選択。
- 「PDF」カテゴリから「PDFを結合」アクションをドラッグ。
- 保存して、PDF をドラッグ&ドロップで直接処理。
オンラインツールでPDF結合
インストール不要で、Webブラウザだけで完結できるサービスも多数あります。ここでは代表的な 「ILovePDF」、「Smallpdf」、「PDF Merge」 の使い方を紹介します。
1. 使うサービスの選び方
| サービス | 最大ファイル数 | ファイルサイズ制限 | 無料版機能 |
|---|---|---|---|
| ILovePDF | 10 | 5 GB | 同時結合・分割・圧縮 |
| Smallpdf | 20 | 5 GB | PDF結合・画像変換 |
| PDF Merge | 5 | 100 MB | 直感的UIで即結合 |
※注意:無料版は「広告表示」や「ファイル数制限」があります。大量ファイルを扱う場合は有料プランを検討してください。
2. ILovePDF 例:3つのPDFを結合する手順
- ブラウザで https://www.ilovepdf.com/ja/pdf_merge にアクセス。
- 「PDF を選択」ボタンをクリックし、結合したいファイルを選択。
- クリックしたままドラッグ&ドロップでも可。
- ファイルが上部に「ドロップ」されると、サムネイル形式で並び替えが可能。
- 必要に応じて「順序を変更」アイコンを使い、結合順序を調整。
- 右下の「PDF結合」ボタンを押すと、処理が開始。
- 結合完了したら、ダウンロードリンクが表示されるのでクリック。
3. Smallpdf 例:オンラインサービスの特徴
- セキュリティ:ファイルはサーバーに最大5分しか保存されず、自動で削除される。
- 高速:インターネット速度に応じて処理時間が変わるが、1 GB以下なら数秒で完了。
ステップ
- 画面下部の「ファイルを選択」または「ドラッグ&ドロップ」。
- 上部のサムネイルで並べ替え/削除。
- 「結合」ボタンをクリック。
- 「ダウンロード」→「すべてを解凍」などを選択。
4. 注意点
- 大きなファイル(数百MB)や多ページ(数千ページ)では、無料版だと制限になることがある。
- PDF にパスワードが設定されている場合、解凍キーを入力する必要がある。
- プライバシー上問題がある文書は、ローカルのソフトウェアを使用する方が安全。
便利なTips & よくある質問
Q1. 複数ページにわたる同一のPDFを区切る方法は?
- Windows では「PDFsam」の【Split】タブを選び、ページ範囲を指定して分割。
- Mac の「プレビュー」→「表示」→「サムネイル」表示後、切り分けたい位置のページを選択し、Command + X で切り取りし、別のPDFに貼り付け。
Q2. ページごとにサイズを揃えるには?
- PDFsam の「Merge」オプションにある「Resize pages to match the first page」または「Stretch pages」オフで統一。
- オンラインツールでは「ページサイズを統一」オプションがあるサービスを利用。
Q3. クリエイターが作成した複数 PDF を順序を変えずに結合したい。
- Windows:PDFsam で「Preserve original order」チェックボックスを確認。
- Mac:プレビューでサイドバー順序をそのままドラッグ&ドロップ。
Q4. スクリプトで結合したい(自動化)
-
Python + PyPDF2
from PyPDF2 import PdfMerger merger = PdfMerger() for pdf in ['a.pdf', 'b.pdf', 'c.pdf']: merger.append(pdf) merger.write('merged.pdf') merger.close() -
PowerShell
$files = Get-ChildItem *.pdf | Sort-Object Name $output = "merged.pdf" $files | ForEach-Object { Add-Pdf -Path $_.FullName -OutputPath $output }
Q5. いつも結合できないときのチェックリスト
| チェック項目 | 説明 |
|---|---|
| ファイル破損 | PDF が開けない/表示できないときは再取得。 |
| 空白ページ | 空白ページを自動で除去する設定があるソフトを使用。 |
| バージョン不一致 | PDF 1.5 以上のファイルで結合可能。 |
まとめ
- Windows では「PDFsam Basic」が無料かつシンプル。
- Mac なら標準アプリ「プレビュー」で完結、Automator で定期作業を自動化。
- オンラインツール は即時性と手軽さが魅力だが、ファイルサイズ制限やプライバシーに注意。
PDF結合は「一度にまとめて作業を効率化する」ための基本操作です。
今まで手動でコピー&ペーストしていた作業も、上記ツールとステップを守れば数クリックで完了します。
ぜひ試して、ファイル管理をもっとスマートにしましょう!


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