PDFを扱う際に「複数のファイルを1つにまとめたい」というニーズはよくあります。
Adobe Acrobat(特にPro版)は、PDFの結合(合併)機能が強力かつ直感的に操作できるため、初心者でも簡単に実現できます。
本記事では、Adobe Acrobatを利用したPDF合併の5つの手順と、初心者がつまずきがちな失敗例とその回避方法をわかりやすく解説します。記事を読めば、Adobe Acrobatでの合併作業を安心して行えるようになるはずです。
1. Adobe Acrobat Pro DCのインストール(または既存バージョンの確認)
1-1. Acrobat Reader vs Acrobat Pro
- Acrobat Reader: PDF閲覧・簡易注釈が中心。無料版では「結合」機能は基本的に利用不可です。
- Acrobat Pro DC: PDFの作成・編集・結合・OCR(文字認識)など、全機能を備えた有料版。
結合機能を使うにはPro DCのインストールが必須です。
Adobeの公式サイトから最新バージョンをダウンロードし、インストール後にログイン(Adobe ID)を行ってください。
1-2. アカウント作成の注意点
- 既にAdobe IDがある場合はそのままログイン。
- 無料トライアル(30日間)は、結合機能をフルに利用できます。
- 学生・教職員向け割引や企業向けプランを活用するとコスト削減が可能です。
2. 合併したいPDFファイルの準備
2-1. ファイル配置を整理
- 合併するPDFが複数ある場合は、同じフォルダーにまとめておくと後の操作が楽です。
- ファイル名を「1_契約書.pdf」「2_報告書.pdf」など、合併順に合わせて付けると、後で並び順の調整が簡単です。
2-2. ファイル形式の確認
- PDFはバージョンが1.7以降のものがほぼ互換性があります。
- もし元のファイルが画像やWord文書の場合は、先にAcrobatを使って「ファイル > PDFとして保存」でPDFに変換しておきましょう。
3. PDFをまとめる手順(5ステップ)
ステップ 1: 「ツール」タブを開く
- Acrobat起動後、画面上部のメニューから「ツール」をクリック。
- 表示されるツール一覧の中から「ページの整理」を探し、クリックします。
「ページの整理」→「ファイルを統合」→「ファイルを選択」
ステップ 2: ファイルを追加
- 「ファイルを追加」をクリックし、準備したPDFを選択します。
- 「複数選択」を使えば、ショートカットキーCtrl/Cmd + クリックで一括選択可能。
ステップ 3: ページ配列を確認・調整
- 挿入されたPDFはサムネイル表示され、ドラッグ&ドロップで配置順を自由に変更できます。
- ページの削除やページ数変更もここで実施可能。
ステップ 4: PDFを作成
- 配置が完了したら、画面右上の「統合」ボタンをクリック。
- 「名前を付けて保存」ダイアログが出るので、保存先とファイル名を指定して保存します。
ステップ 5: 結果を確認
- 保存したPDFを開き、ページ順・内容が期待どおりか確認します。
- もしページが欠けたり、順序が逆だったら、編集→ページの整理で再度修正が可能です。
Tips
- 「最適化」や「保存先の圧縮」を選択すると、最終ファイルのサイズを抑えることができます。
- 連番ファイルを自動で並べ替えたい場合は、ファイル名に数字を付けると、Acrobat側で自動で並び替えられるケースがあります。
4. よくある失敗例と回避法
| 失敗例 | 起きやすい場面 | 回避策 |
|---|---|---|
| ファイルサイズが膨らむ | 高解像度画像を多数含むPDFを統合する場合 | 統合前に画像を圧縮(Acrobatの「ファイル > サイズを最適化」)し、不要なメタデータを削除 |
| ページ順が逆になる | 連番ファイルを自動で追加した際 | "ファイルを追加"時に「ファイルを順序で追加」のチェックを外すか、手動でドラッグ&ドロップ |
| 結合時にレイヤーが崩れる | オリジナルPDFがレイヤー構造を持つ(例:印刷用ファイル) | まず「PDFとして保存」時に「レイヤーをフラット化」オプションを選択 |
| セキュリティ設定で読み込み不能 | パスワード保護されたPDFを統合しようとした際 | 既存ファイルのパスワードを解除(または管理者から解除許可を取得)してから結合 |
| PDFが壊れる | 古いPDFが破損している、またはバージョン間で互換性がない | 事前に「ファイル > コントロール > PDF/ファイルの整合性をチェック」を実行し、問題箇所を修正 |
初心者がつまずきやすいポイントは、ファイルの順序決定とサイズ・品質管理です。上記の回避策を念頭に置いて作業することで、スムーズに統合が進みます。
5. 合併後にチェックすべきポイント
-
ページ数と順番の確認
- ドラッグで並び替えも可能ですが、結合後は必ず「ページのサムネイル」ビューで一括確認しましょう。
-
文字化けや画像崩れの有無
- 右側「プレビュー」画面でズームし、文字や画像の解像度・配置をチェック。問題があれば「編集」→「ページを編集」で再調整。
-
セキュリティ設定
- 「ファイル」→「プロパティ」→「セキュリティ」タブで、パスワード設定や印刷制限を確認。必要に応じて変更してください。
-
最終ファイルサイズ
- 余計なオブジェクトや重複画像が残っていないか確認。Acrobatの「プロパティ」→「サイズ情報」で要約を確認できます。
まとめ
Adobe Acrobat Pro DCを使えば、PDFの合併は5つのステップで完了します。
初心者が犯しやすい失敗は、主に「ファイル順序の誤り」と「サイズ・品質管理の甘さ」に集中します。手順②でファイルを整頓し、手順④で「保存先の圧縮」を選択すれば、失敗リスクを最小限に抑えられます。
PDF合併は複数のドキュメントを一本化し、共有・印刷・管理を容易にするための基本スキルです。この記事を活用し、Adobe Acrobatの機能に慣れれば、さらに多彩なPDF編集タスクにも対応できるようになります。ぜひ一度試してみてください。


コメント