編集ソフトも無料ツールもある中で、PDFに入っている黒塗り(ボックスや背景の暗い領域)を削除したい時は、まず何をしたいかをはっきりさせることが大切です。
- ただ単に見た目をきれいにしたい
- 重要なテキストを保護・強調したい
- 逆に重ね書きした注釈の透明度を戻す
この記事では、**「PDFの黒塗りを消す」**ことを目的に、編集ソフトと無料ツールの特徴・使い方・制限を徹底比較し、最適な手段を選べるようにします。
PDFの黒塗りとは?仕組みと種類
黒塗りは、PDF内の「背景オブジェクト」や「注釈オブジェクト」、あるいは「図形オブジェクト」として埋め込まれています。
- 背景オブジェクト:ページ全体や一部を覆う黒い領域。レポートやスライドを作成する際に使われます。
- 注釈オブジェクト:ハイライト、コメント、矢印などに暗い枠が付与されているケース。
- 図形オブジェクト:四角形や円図形に塗りつぶし色が黒になっているもの。
黒塗りを完全に削除したい場合は、上記いずれかのオブジェクトを識別し、編集ツールで削除または変更する必要があります。
1. 専門編集ソフトでの本格的な「黒塗り消し」
1-1. Adobe Acrobat Pro DC
使い方
- ファイルを開き、左側メニューの「編集 PDF」を選択。
- 黒塗りをクリックすると、オブジェクトレイヤーに表示されます。
- 「Delete」キーで削除、または「塗りつぶし」パレットで透明に設定。
- 変更を保存。
メリット
- 高度なオブジェクトレイヤーアクセスが可能。
- PDF/A などの規格に準拠した保存ができる。
- 他の編集(テキスト編集・リンク設定・OCR)も同時に行える。
デメリット
- 4,200円/月(年間契約)と高額。
- Windows/Mac のみ利用可。
1-2. Foxit PDF Editor
使い方
- 「編集」→「オブジェクトを選択」から対象を掴む。
- 右クリックで「削除」や「塗りつぶし」を変更。
メリット
- 価格がAdobeより抑えめ(約3,000円/月)。
- 直感的な UI。
デメリット
- 一部デザイン制御はAdobeに劣る。
2. 無料ツールでの「黒塗り取り方」
2-1. PDF-XChange Editor(無料版)
使い方
- 「編集」→「オブジェクト選択」で黒塗り領域を選択。
- 右クリックで削除または「塗りつぶし:透明」を設定。
メリット
- ほぼ無制限の編集機能。
- 低価格でフランチャイズ版もある。
デメリット
- 無料版では一部機能に水印が入ることがある。
2-2. LibreOffice Draw(オープンソース)
使い方
- LibreOfficeでPDFを「開く」→「書き込みモード」を有効化。
- 黒塗りオブジェクトをクリックし、Delete キーで除去。
メリット
- 完全無料、Linux/Windows/Mac で動く。
- 既存のオフィススイートに統合されている。
デメリット
- PDF の構造が破損しやすい。
- 大規模な PDF には対応しにくい。
2-3. Smallpdf(オンライン)
使い方
- Smallpdf.com にアクセスし、「PDF エディタ」を選択。
- 黒塗りをクリックし、削除アイコンで除去。
メリット
- 特別なソフトをインストール不要。
- 5分間の無料使用枠あり。
デメリット
- ファイルアップロードが必須で、機密情報には不向き。
- 大容量 PDF はブラウザが重くなる。
3. よくある疑問と解決策
Q1. 「黒塗りを消した後にテキストが読めなくなってしまった」
原因:黒塗りが背後のレイヤーに隠れていたテキストを消去した。
対策:編集ツールで「オブジェクトの順序」や「レイヤー可視性」を確認し、テキストが別レイヤーに残っているか確認。再度「透明化」ではなく「塗りつぶし色を白」に変更すると可読性が回復します。
Q2. 「黒塗りが図形でなく、ページ全体の背景に設定されている」
対策:Adobe Acrobat Pro の「ページ設定」→「ページを削除 / 変更」から背景設定をオフに。
無料ツールでは「オブジェクト選択」メニューで「背景オブジェクト」を「削除」または「塗りつぶし:透明」へ変更。
Q3. 「複数ページにわたって同じ黒塗りを消したい」
対策:批量処理機能を備えたツールを利用。
- Adobe Acrobat Pro:Batch Processing → 「オブジェクトの削除」スクリプト。
- Foxit:Batch → 「オブジェクトレイヤー処理」
- PDF-XChange:同時に複数ページを開いて一括削除。
4. どのツールを選ぶか:選択基準
| 目的 | 推奨ツール | コスト | 主要機能 | メリット |
|---|---|---|---|---|
| プロフェッショナルな文書作成 | Adobe Acrobat Pro DC | 有料 | テキスト・リンク・OCR・フォーマット | 高い互換性 |
| コストパフォーマンス重視 | Foxit PDF Editor | 有料(低価格) | 直感 UI | 速い操作 |
| 無料での限定編集 | PDF-XChange Editor | 無料 | ページオブジェクト編集 | 充実 |
| オープンソース | LibreOffice Draw | 無料 | 画像/テキスト編集 | 互換性は劣るが無料 |
| オンライン初心者 | Smallpdf | 無料枠あり | 直感的な編集 | 軽量、簡易 |
5. まとめ
PDF で黒塗りを消す際は、まず「何が黒塗りなのか」をオブジェクトレイヤーで特定し、適切なツールで操作することが基本です。
- 高品質・多機能が必要なら Adobe Acrobat Pro がベスト。
- 手軽に使いたいなら Foxit PDF Editor 或いは PDF-XChange Editor。
- お金をかけたくない場合は LibreOffice Draw で試すか、オンラインの Smallpdf で気軽に処理。
最終的には、処理したい PDF の規模、必要とする機能、そして予算を基に「ツール選択」を行えば、黒塗りを気にせずに清潔に見える文書が完成します。ぜひ、この記事の手順を試して自分に合った方法を見つけてください。


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