はじめに
近年、クラウドストレージやメールでやり取りするファイルが増える一方で、情報漏えいのリスクも高まっています。特に、PDFやZIPファイルは共有頻度が高く、機密情報を含むことが多いです。そこで、ファイルにパスワードを設定して「安全に保護する」方法を解説します。この記事では、無料ツール・有料ソフト・ブラウザ拡張といった複数の手段を網羅し、実際の手順と注意点をわかりやすくまとめました。これを読めば、PDF・ZIPファイルに簡単にパスワードを設定でき、情報漏えいリスクを大幅に減らせます。
PDFファイルへのパスワード設定(暗号化)
1. Adobe Acrobat Pro DC を使う方法
Adobe Acrobat Pro DC は長年信頼されている PDF 編集・保護ソフトです。手順は以下の通りです。
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1 | Acrobat を起動し、対象 PDF を開く。 |
| 2 | ツール > 「保護」を選択。 |
| 3 | 「暗号化」>「パスワードで保護」をクリック。 |
| 4 | 「パスワードで開く必須」へチェックを入れ、パスワードを設定。 |
| 5 | 「権限制限」タブで印刷や編集を禁止したい場合は、必要な制限を設定。 |
| 6 | 「OK」を押し、保存する。 |
ヒント: パスワードは英大文字・英小文字・数字・記号を混ぜて12文字以上にすると安全です。
注意点
- PDF の版権保護機能(「変更を禁止」)は完全ではなく、専門ツールで解読される可能性があります。
- 変更権限制限を設定すると、閲覧のみでは編集できなくなるため、配布先に編集が必要な場合は別途手順を用意してください。
2. 無料ツール「PDF24 Creator」を使う方法
PDF24 Creator はWindows 用のフリーアプリで、軽量ながら PDF 暗号化機能も備えています。
- PDF24 Creator をダウンロードし、インストール。
- 「PDF」を作成メニューに行き、ファイルをドラッグ&ドロップ。
- 「設定」ボタンをクリックし、画面上部の「パスワード」で「開くにはパスワード必須」にチェック。
- パスワードを入力し、必要なら印刷やコピーの制限も設定。
- OK → ファイル名を入力して保存。
ポイント:PDF24 のインターフェイスは日本語化されていますので、メニューも日本語です。
3. オンラインサービス「Soda PDF Online」
インストール不要でいつでもアクセス可能なオンライン版ですが、機密データをアップロードする際は注意が必要です。
- サイトにアクセスし「PDF を保護」→ファイルアップロード。
- 「パスワードで保護」オプションを選択し、開くパスワードを設定。
- 「保護を適用」ボタンを押すと結果がダウンロードできる。
セキュリティ注意:銀行情報や医療情報など、極秘データはオンラインで処理しない方が安全です。
ZIPファイルへのパスワード設定(暗号化)
1. 7-Zip(Windows / Linux / Mac)
7‑Zip はオープンソースで高速、かつ AES‑256 で暗号化できます。
- 7‑Zip をインストールし、Windows エクスプローラー上でパスワードをかけたいファイル/フォルダを右クリック。
- 「7‑Zip」→「圧縮…」を選択。
- 「保存先」欄に ZIP ファイル名を入力。
- 「暗号化」セクションで「暗号化方法」を「AES‑256」に設定し、パスワードを入力(必要なら「パスワード確認」も同じ情報)。
- 「OK」で圧縮&暗号化完了。
注意:一部古い OS では AES-256 が利用できないことがあります。
2. macOS の「圧縮」機能
macOS には標準で暗号化 ZIP を作成する機能があります。
- Finder でファイル/フォルダを選択。
- 右クリックメニューから「○○を圧縮」→選択。
- 「アプリケーション」 → 「アーカイブユーティリティ」 > 「アーカイブの暗号化」をオンにし、パスワードを設定。
備考:この機能は macOS 12 Monterey 以降で強化され、AES‑256 を使用します。
3. WinRAR(Windows)
WinRAR は商用ソフトですが、ライセンスは 40 日間無料です。圧縮時にロック機能も使えます。
- WinRAR でファイル/フォルダを選択し、「アーカイブに追加」ボタン。
- 「アーカイブフォーマット」→「RAR」または「ZIP」を選択。
- 下部の「セキュリティ」タブで「パスワードを設定」し、「暗号化全てのファイル名」にチェック。
- OK を押して完了。
おすすめ:パスワードを忘れずに管理するため、パスワード管理ツール(1Password、KeePass 等)と併用すると安心です。
使い方ガイド:パスワードを入力せずに開くことは出来ないか?
- PDF:パスワード設定すると「ファイルを開くにはパスワードが必要」とメッセージが表示されます。
- ZIP:解凍時にパスワードの入力を求められ、正しいパスワードが入るまでファイル構造を表示できません。
- 注意:一部古い PDF/ZIP には「暗号化」機能が無効化できるソフトがあります。しかし、これらは安全性が低く、お勧めできません。
パスワード管理のベストプラクティス
| 項目 | 推奨ポイント |
|---|---|
| パスワード長 | 12 文字以上 |
| 文字種 | 大文字・小文字・数値・記号 |
| 使い回し | 同一パスワードは使わない |
| 保管 | パスワード管理サービスを利用(例:LastPass、1Password、KeePass) |
| 定期的な更新 | 6か月に一度リセット |
| 共有 | パスワードはメールに平文で送らず、受信者の管理ツールへ直接共有 |
トラブルシューティング
| 症状 | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| PDF が開かない | パスワードが間違えている | パスワードを正確に入力、またはパスワード再設定を検討 |
| ZIP が破損している | 圧縮時に途中で停止した | 再度圧縮を試行、または別の圧縮ソフトを使用 |
| 拡張子が見切れる | 暗号化されているファイルでは表示が破損 | 本当にパスワードで保護されているか確認、古い解凍ソフトは更新 |
| パスワードが入力できない | ソフトのバグ、またはファイル形式が古い | ソフトを最新バージョンにアップデート、別ツールで試行 |
おすすめのパスワード管理ツール
| ツール | 特徴 |
|---|---|
| 1Password | クラウド同期、強固な暗号化、シームレスな入力補完 |
| KeePassXC | オープンソース、ローカル管理、マルチプラットフォーム |
| Bitwarden | 無料で始められる、オープンソース、ブラウザ拡張 |
まとめ
- PDF と ZIP どちらもパスワードを設定することで、外部からの不正アクセスを防げます。
- Adobe Acrobat Pro DC、PDF24 Creator、7‑Zip、macOS の標準圧縮機能など、ソフトウェアは選べます。
- パスワードは長く、複雑に設定し、管理は専用のパスワード管理器で行うことが安全対策の基本です。
- オンラインサービスを利用する場合は、極秘情報の取り扱いはご注意ください。
これで、業務資料からプライベートファイルまで、安心・安全にファイルを共有・保管する方法を身に付けることができます。ぜひ試してみてください!


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