先に一言
PDFにパスワードを設定するのは、思い出せない情報を共有したいときや機密データを保護したいときに不可欠です。
本記事では、2025年最新版のパスワード設定方法を「初心者でも簡単に手順をマスター」できるよう、Windows、macOS、ブラウザベースのオンラインツール、そしてオープンソースCLIツールの4つの主要な手段を網羅します。
1. PDFパスワードの基本仕組みを把握しよう
1-1. パスワードと暗号化の違い
-
パスワード(Access Password)
- ファイルを開くときに必要なパスワード。
- 文字列が解読されると、閲覧が可能。
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許可パスワード(Permissions Password)
- 印刷・編集・コピーを許可/禁止する設定に使う。
- まだ「閲覧」のパスワードが無いと、PDF自体を閲覧できない。
PDFのセキュリティは「AES-128」(現在の標準)と「AES-256」という2種類があり、前者で十分な保護が得られるケースが多いです。
1-2. 何が保護されるか
- 内容の閲覧
- コピー・印刷
- フォーム入力
- PDFへの追加(リンク、ページ挿入など)
2. Windowsで簡単にパスワード設定
2-1. Adobe Acrobat Reader DCを使う
- Adobe Acrobat Reader DC を起動(無料版)。
- 「ファイル > プロパティ」を選択。
- 「セキュリティ」タブに移動し、方法から「パスワードによる制限」を選ぶ。
- 「閲覧のパスワード」と「許可のパスワード」を入力。
- 「OK」で保存。
ポイント
- セキュリティレベル を「高」に設定すると、より厳格に制限される。
- 変更後にファイルを保存し、再度開いてパスワードが求められるか確認。
2-2. 無料ツール:PDF24 Creator
- PDF24 Creator をインストールし、対象PDFを右クリック →「PDF24に追加」。
- 「編集」>「PDFセキュリティ」 > 「パスワードを追加」を選択。
- 必要な設定を行い「保存」。
PDF24 は、Windows 10/11 に標準で組み込み可能なツールとしても知られ、設定がとてもシンプルです。
3. macOSでパスワード保護
3-1. プレビューを使用
- PDFをプレビューで開く。
- 「ファイル > エクスポート」 を選択。
- エクスポートウィンドウ下部の「暗号化」チェックボックスをオン。
- 「パスワード」に入力し、必要なら「閲覧パスワード」も入力。
- 「保存」で完了。
注意
- プレビューでは 「閲覧パスワード」 と「編集権限」を一緒に設定できない。
- もし編集権限も必要なら、Adobe AcrobatやLibreOffice Drawで設定するほうが簡単です。
3-2. LibreOffice Drawで設定
- LibreOffice Draw を起動。
- PDFを開き、ファイル > PDFのエクスポート を選択。
- 「追加オプション」で「パスワード」を設定。
- 以降、エクスポート後のファイルにパスワードが付加されます。
LibreOfficeは「Open Source」で、Mac上でも手軽に動かせる点が魅力です。
4. オンラインツールで即座にパスワード設定
4-1. PDFescape(無料プラン)
- ウェブブラウザで PDFescape.com を開く。
- 「File」>「Upload PDF to PDFescape」で対象ファイルをアップロード。
- 「Tools」>「Protection」を選択。
- Passwordに入力し、Permissions のチェックを適切に設定。
- 「Save」してダウンロード。
セキュリティ注意点:
- オンラインでファイルをアップロードすると、サーバー上に一時保存されるため、極秘情報の使用は避けるか、暗号化ファイルを上書きアップロードしてください。
4-2. Smallpdf(Pro版)
Smallpdfは有料版でより高いセキュリティを提供し、PDFへのドラッグ&ドロップで簡単に設定できます。
5. コマンドラインでパスワード設定(オープンソース)
5-1. qpdf
qpdfはMac、Linux、Windows(WSL)で動作し、スクリプト化が可能です。
# 例: PDFをAES-128で暗号化し、閲覧パスワードを設定
qpdf input.pdf --encrypt "mypassword" "mypassword" 128 --output protected.pdf
- 第2引数は許可パスワード、必要に応じて別の文字列を設定。
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--pagesを使えば、ページ単位で異なる暗号化を行うことも可能です。
5-2. PDFtk(PDFTK Server)
PDFtk はシンプルで、Windows、Linux、macOS 共通です。
pdftk input.pdf output protected.pdf user_pw mypassword owner_pw myownerpass
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owner_pwは編集・印刷制限を設定する許可パスワードです。 - PDFtk は無料版がコマンドラインのみで機能しますが、GUI版も提供されています。
6. 高度な設定とトラブルシュート
| ケース | 具体例 | 参考設定 |
|---|---|---|
| 複数ページ・ページ別のパスワード | 重要ページのみ保護したい | --pages(qpdf)や --pages(PDFtk) |
| ファイル名とパスワードの同期管理 | 会社資産の一括管理 | パスワードマネージャー(LastPass, 1Password) |
| パスワードの忘却 | 何度も再入力する | --decrypt で一時的にパスワード解除 |
覚えておくべきヒント
- パスワードは文字数が多いほど強い。
- パスワードは使い回さない。
- 設定後、必ず別デバイスでパスワードが機能するかテストする。
7. FAQ
Q1. PDFをパスワードで保護した後、閲覧できない状態になった場合は?
A1. 「閲覧パスワード」を忘れた場合、復旧ソフトやパスワードリカバリーは無効です。作成時またはバックアップ時に正しく保存されているか確認してください。
Q2. パスワード設定で「編集・印刷を禁止」だけにしたい場合は?
A2. Adobe Acrobat で「設定」→「許可」を選び、必要な制限だけにチェックを入れてください。コマンドラインでは --user-password を省略し、--owner-password のみ設定します。
Q3. スマホでPDFパスワードを設定したい場合は?
A3. iOSでは「Files」アプリが基本で、Macとの連携で設定できます。Android では「PDF Viewer」や「Google PDF」でパスワード設定が可能です(アプリによっては制限付き)。
8. まとめ
- WindowsならAdobe Reader DC、PDF24。
- macOSならプレビュー+LibreOffice。
- オンラインならPDFescape、Smallpdf(Pro)。
- CLIならqpdf、PDFtk。
これらのツールを組み合わせることで、初心者でも「PDFをパスワード保護したい!」「機密データを安全に共有したい!」という想定に対し、スムーズに解決できます。
最初の一歩は、自分の環境に合ったツールを試し、インターフェイスを把握することです。慣れれば、数回のクリックでパスワード設定が完了し、機密情報を安全に扱えるようになります。ぜひ手順に沿って実践し、日々のデータ管理をもっと安全にしてください。


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