PDF暗号化 方法完全ガイド:初心者でもできる簡単手順とおすすめツール10選

導入文

PDF は文書の可搬性とフォーマット保存性を兼ね備えているため、ビジネス文書や契約書、学術論文など様々な場面で使われます。一方で、PDF 内に機密情報を含む場合は「誰でも閲覧できる」状態では保護が不十分です。そこで必要になるのが PDF暗号化
暗号化を行えば、PDF を開くためにパスワードが必要になるだけでなく、印刷・コピーの制限まで設定できます。
しかし、PDF暗号化は「専門知識がないと難しそう」と感じる初心者の方も多いでしょう。この記事では、PDF暗号化の基本概念から、Windows・macOS・オンラインの手順、そして実際に使える 10 つのおすすめツールを図解とステップ別に紹介します。
「PDFを安全に共有したい」「パスワードを設定したい」など、検索者の疑問に直接答える形で解説しますので、ぜひ最後までお読みください。

PDF暗号化の基礎知識

PDF暗号化は主に 2 種類があります。

  1. パスワード認証

    • ユーザー パスワード(閲覧許可)
    • 所有者 パスワード(編集・印刷・コピー制限)
  2. 公開鍵暗号化(デジタル署名・証明書)

    • PDFを開く前に証明書を提示させる高度な機能

初心者向けでは、まずは「ユーザーパスワード」で保護する方法に絞ります。
暗号化レベルは RC4AES(128bit, 256bit)が代表的。AES-256 は最高レベルとして推奨されます。

目的別暗号化レベルの選び方

目的 推奨レベル 備考
個人のメモ帳など RC4 128bit 軽量だがセキュリティ低め
社内レポート AES-128 標準的なバランス
機密契約書 AES-256 最高レベルで絶対安全
法的文書 AES-256 + デジタル署名 法的証拠力要件

パスワードは 英数字+記号 を組み合わせ、最低 12 文字以上を推奨。
「思い付きで簡単な語」を避け、長いフレーズを暗号化解除に使えるようにしておくと安心です。

Windows で簡単に暗号化する手順

手順 1: 対象 PDF を開く

  • Adobe Acrobat Reader DC、PDF-XChange Editor 等を起動。
  • 「ファイル」>「開く」から保護したい PDF を選択。

手順 2: 暗号化設定へ移動

  • Acrobat: 「ツール」>「保護」>「暗号化」>「パスワード設定」
  • PDF-XChange: 「ファイル」>「情報プロパティ」>「セキュリティ」タブ

手順 3: パスワードを入力

  • 閲覧パスワード(ユーザー) を設定。
  • 所有者パスワード を同時に設定し、印刷・編集等の制限を併設可能。

手順 4: 保存

  • ファイルに上書き保存する場合は必ず「別名で保存」し、既存ファイルを上書きしないように注意。

手順 5: 設定確認

  • 他端末や別の PDF ビューアでファイルを開き、パスワード入力を求められるか確認。

macOS で暗号化する方法

macOS の 「プレビュー」アプリ だけで簡単にパスワード保護できます。

  1. PDF を「プレビュー」で開く
  2. 「ファイル」>「ビットマップを送信」メニューの中に
    「パスワードで保護された PDF を保存」があります
  3. ポップアップで「閲覧パスワード」と「所有者パスワード」を設定し、保存
  4. 保存先で権限が設定されているか確認

Adobe Acrobat for Mac も同様の手順で設定可能です。

オンラインツールで暗号化

インストール不要で手軽に使えるオンラインサービスも多くあります。
主な特徴は以下です。

  • 無料版:ファイルサイズ制限や暗号化レベル制限。
  • 有料版:AES-256、パスワード保護+印刷制限、ワンタイムリンク生成。

代表的なサービス:

  • Smallpdf
  • iLovePDF
  • PDF2Go
  • Sejda
  • PDF24

※ 送信前に機密情報を含む場合はオフラインで済むツールを推奨。
オンラインサービスを利用する際は、利用規約・プライバシーポリシーを必ず確認してください。

10 選おすすめツール

ツール OS 無料版機能 料金 特徴
Adobe Acrobat Pro DC Windows, macOS 30日無料試用 $14.99/月 最高レベル暗号化、デジタル署名
PDF-XChange Editor Windows 無料 $46.99単一ライセンス 軽量、広告なし
Foxit PhantomPDF Windows, macOS 30日無料 $159/ライセンス ビジネス向け共同編集機能
Nitro PDF Pro Windows 14日無料 $159.99/年 ドキュメント比較
PDFelement (Wondershare) Windows, macOS 30日無料 $69/年 AI 変換機能付き
Sejda PDF Windows, macOS, Web 50MBまで無料 €9.95/月 オンライン+デスクトップ
iLovePDF Web 無制限無料 (広告) ¥1,000/年 直感的インターフェイス
Smallpdf Web 2タスク/日無料 ¥1,200/年 ビギナー向け
PDF24 Creator Windows 無料 無料 インストール型 + パスワード設定
LibreOffice Draw Windows, macOS, Linux 無料 無料 開源でファイル変換まで可能

何を選べばいいか迷ったら?

  • ビジネス利用:Adobe Acrobat Pro DC、Foxit PhantomPDF
  • パソコンをフリーにしたい方:PDF-XChange Editor、PDF24
  • ウェブ単体で作業したい場合:Sejda PDF、Smallpdf

実演: PDFをAdobe Acrobatで暗号化

  1. Adobe Acrobat Pro DC を起動
  2. 「ファイル」>「開く」でファイルを選択
  3. 左側の「ツール」から「保護」をクリック
  4. 「暗号化」>「パスワード設定」
  5. 「ユーザーパスワード」欄に 12文字以上の英数字+記号を入力
  6. 「所有者パスワード」も設定し、印刷を「許可しない」に設定
  7. OK で設定保存、ファイルを保存
  8. 別の PC で確認すると、閲覧時にパスワードが要求される

鍵解除の注意点

  • パスワードが忘れた場合:再設定はできないため、必ずパスワードは安全な場所にバックアップ。
  • パスワード解読ツール:一部のツールが存在しますが、合法的な環境でのみ使用してください。
  • 古い暗号化レベル(RC4 40bit)は現代のツールでは簡単に復号されます。
  • デジタル署名付き PDF を「無効化」すると署名自体の検証が失われるため、法的な証拠として使えるのは保証できません。

よくある質問 (FAQ)

  1. パスワードと所有者パスワードの違いは?
    ユーザーは閲覧時に入力、所有者は編集/印刷制限等を設定するために使用。
  2. PDFを暗号化した後にメールで送ると、相手が開けない?
    相手にも同じパスワードを知らせつつ、受信側でパスワード入力ができる PDF ビューアを使用。
  3. 暗号化した PDF をスキャンにかけると元に戻る?
    いえ、暗号化設定はそのまま保持。スキャンにより新しい PDF が生成されるため、再設定が必要。
  4. Android 端末で暗号化された PDF を閲覧するには?
    Google PDF Viewer で開くと「パスワード」の入力ボックスが表示。
  5. 複数の PDF を一括で暗号化したい場合は?
    PDF24 Creator、Sejda などのデスクトップ版ツールに一括処理機能があります。

まとめ

  • PDF暗号化は「閲覧パスワード」と「印刷・編集制限」を組み合わせることで、機密情報を安全に共有できます。
  • 初心者でも扱いやすいツールとしては PDF-XChange EditorPDF24 Creator(無料)から始め、ビジネス用途は Adobe Acrobat Pro DC が圧倒的サポート力で推奨。
  • オンラインサービスを利用する際は、送信前に機密情報が漏れないよう注意し、HTTPS で安全に転送できるか確認してください。
  • 暗号化の実装は数ステップで完了します。ぜひ今回学んだ手順を使って、重要文書を確実に保護してみてください。

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