PDFを5MB以下に圧縮する最短手順:専門家が教える5つの必須テクニック

PDFを5 MB以下に圧縮する最短手順:専門家が教える5つの必須テクニック
(※記事本文のみ)


導入

PDFファイルは文書の標準フォーマットとして広く使われていますが、画像やフォントなどの埋め込みデータが多いと容量が大きくなりがちです。メールで送る際やクラウドに保存する際に5 MB以下に圧縮したいというニーズは多いでしょう。
本記事では、圧縮を最適化しつつ品質をできる限り保つ、実務で使われている5つの必須テクニックを紹介します。専門家視点で、手順を短縮し、実作業にすぐに落とし込めるように整理しています。


1. 画像のリサイズとフォーマット変換

1‑1. 画像がPDFに含まれている場合

  • サイズ評価
    画像の幅×高さを確認し、表示サイズに対して過剰に解像度が高い場合はリサイズが必須です。
  • リサイズ手順

    1. 画像編集ソフト(Photoshop、GIMP、またはオンラインツール)を開く。
    2. 画像サイズ幅・高さを、PDF上で実際に使用される寸法(CMやインチ)に合わせて設定。
    3. 解像度はA4の場合 150 dpi で十分な品質です。
  • フォーマット変換

    • PNGはロスレスでファイルサイズが大きくなる傾向があるため、JPEG(30–70 %の品質)へ変換すると容量を大幅に削減できます。

1‑2. 画像を埋め込む際の圧縮オプション

  • PDF作成時に**“画像圧縮”を有効にし、解像度品質**を上記のリサイズ設定に合わせる。
  • さらに、“画像圧縮時に隣接したピクセルを平均化”(ブレンディング)オプションを使うと、可視的な劣化を抑えつつ圧縮率を上げられます。

2. フォントの最適化

2‑1. フォント埋め込みの選択

  • PDF作成ソフトの「フォント埋め込み」設定で “必要な文字だけ埋め込む” を選択。
  • すべてのフォントを埋め込むとファイルサイズが増大します。
  • 文字コードが限定(日本語はCJKの一部)であれば、サブセット埋め込みが有効です。

2‑2. フォントの削除・置換

  • 使用されていないフォントが埋め込まれている場合、フォント一覧を確認し削除。
  • 代替フォントとして、標準系(Microsoft JhengHei、Meiryo)を選ぶと、埋め込みサイズが小さくなります。

3. 不要データの削除(メタデータ・コメント)

3‑1. メタデータのクリーニング

  • PDF 内の “情報項目(Author, Title, Subject, Keywords)” を開き、不要な文字列を削除。
  • バージョンによっては “編集履歴”“コメント欄” が自動で埋め込まれています。これらを “保存時に削除” オプションでクリーンアップ。

3‑2. 隠しオブジェクトのトラッキング

  • “レイヤー”“テンプレート” が不要であれば削除。
  • PDF 作成時に “最終化(Flatten)” を有効にすると、編集可能オブジェクトをシンプルなページへ変換し容量が削減されます。

4. PDFバージョンと圧縮設定の見直し

4‑1. PDF バージョンを 1.7 に統一

  • PDF 1.7 は後方互換性があり、圧縮アルゴリズム(JPXDecode/FlateDecode)が最適化されています。
  • 古いバージョン(1.4〜1.6)だと、圧縮レベルが低いケースが多いので必ず 1.7 に設定。

4‑2. 圧縮レベルの設定

  • FlateDecode(ZIP圧縮)のレベルを “最高” に設定。
  • JPEG 画像は “低圧縮” に設定し、読み取りに支障がない範囲で軽量化。
  • JPEG2000(JPXDecode)は高圧縮を実現しますが、対応ソフトが限定的なため、必要に応じて混在使用。

5. オンラインツールとコマンドラインの併用

5‑1. オンライン圧縮ツールの使い分け

  • 一時的に大容量ファイルをアップロードするケースは、“Smallpdf”、“ILovePDF” などで簡易圧縮。
  • ただし、プライバシーを重視する場合は自前環境での圧縮が望ましい。

5‑2. コマンドラインツール “Ghostscript” のマスター

  • Ghostscript は非常に高性能で、スクリプトでバッチ処理が可能です。
  • 例(A4 PDF 5 MB以下に圧縮)
    gs -sDEVICE=pdfwrite -dCompatibilityLevel=1.7 \
       -dPDFSETTINGS=/ebook -dNOPAUSE -dBATCH \
       -sOutputFile=output.pdf input.pdf
    
    • /ebook は「中程度の圧縮で読み取り優先」設定。
    • -dPDFSETTINGS=/prepress は印刷向け、.ebook でデジタル閲覧用。
  • さらに、-dColorImageResolution=150 などで画像解像度を個別に制御可能。

まとめ

  1. 画像リサイズとフォーマット変換で圧縮率を最大化
  2. フォントサブセットで埋め込みデータを削減
  3. 不要データの削除で余計な負荷を除去
  4. PDF 1.7 と最適化圧縮設定で基本的なファイル体積を押さえる
  5. Ghostscript などのコマンドラインツールで自動化・精密管理

これらの5つのテクニックを組み合わせるだけで、ほとんどのPDFを5 MB以下に落とし込めるようになります。
はやく実践し、メール送信・クラウド共有時の手間を省きましょう。 Happy compressing!

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